武器は戦鎚です

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【武器は戦鎚です】

「ミトス、貴様何を着ている。そんなヒラヒラふわふわした服を着るな」
「別にユアンに迷惑かけてるわけでもないでしょ。悪い？」
「……それは女物だ。貴様は男だろうが！」
「今はね」
「今はとは何だ今はとは」
「今は、は今はだよ。今だけってこと！ 僕だって直に姉様みたいになるんだから！」
「いい加減にしろ、ミトス。男は女にはなれん」
「そんなことないもん！」
「生まれ持った性別というものは変えられない」
「そんなことないったら！ 姉様だって昔兄様だったんだよ！」
「は？」
「鉄槌のマルテルって、ヘイムダールでは有名人だったんだから！」
「なっ」
「だから、僕も大人になったら姉様みたいな素敵な女の人になるんだから！」
「ちょ、おまっ」
「ユアンの馬鹿っ！ もう知らない！！」
「待てえええええええええええええ！！」


「という夢を見たのだ」
「ユアンよ、人を真夜中に叩き起こして何かと思えばそんな話か」
「馬鹿らしいのは百も承知の上だ。だが、人間不安になるということもあってだな」
「成る程、それで昨日の夕方ミトスが私のところへ駆け込んできたのだな。ユアン、余りミトスをきつく叱ってくれるな。スカートとて似合っているのだから良いではないか」
「似合う似合わないの問題では──っ！？」
「……どうしたユアン」
「お、おい貴様、今何と言った」
「何がだ？」
「貴様今──」
　──コンコン、カチャ
「ユアン、クラトス、どうかしたの？」
「くぁｗせｄｒｆｔｇｙふじこｌｐ！！！！」
「マーテル」
「あら、ダメよユアン。夜中に騒いでは。他にも泊まっている人はいるのだから」
「……わ、解っている。お前ももう寝ろ！」
「そう？ 解っているのならいいのだけれど。もう遅いのだから、くれぐれも静かにね」
「ああ」
「それでは、おやすみなさい、二人とも」
「おやすみ、マーテル」
「おやすみ」
　──ぱたん
「……」
「……」
「……ユアン」
「なんだ」
「……冗談だ」
「貴様ぁああああああああッ！！」
　──かちゃ
「ユアン？」
「──！ な、なんでもない、気にするなマーテル！」


［幕切］


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後書き

マーテルとマルテルって綴り一緒なんだよねって話。
杖で撲殺出来るテイルズシリーズは凄いです。
ＰＳＰｏとか、ＯＢＬＩしていると、杖で殴ったり出来ないことに衝撃。そうか、そうだよな。あの細い杖で殴ったりすると、下手すりゃ杖が折れるよなー。ＰＳＰｏに至っては杖で防御も出来ないもんな。

で、
杖で殴れるテイルズシリーズを見ると、撲殺僧侶スゲー、みたいなね。
上腕二頭筋の凄いマーテルさん、とか。
敵が来たらすかさず殴りに──おや誰か来たようｄ