合鍵
*9の続きですぞ、ご注意召されよ。
惇「お前っ、何しとるんだ、人の家で!」
遼「はっはっは。何、とは。見てわかりませんかな」
惇「知らん、解りたくもないわ。さっさと帰れ」
遼「元譲殿がご帰宅なされた折、布団が冷たくては眠れますまいと考え。この張文遠微力なりともお力添えに参った次第。則ち!」
惇「……」
遼「SOINE! そいね! 添い寝ですぞ、元譲殿ぉぉおお!」
惇「もう解ったからさっさと帰れ、本気で」
遼「何を仰いますかな、元譲殿」
惇「ああ?」
遼「今日から私の家は此処ですぞ」
惇「いや、いいからもうさっさと帰れ。俺も疲れてるから、本当に」
遼「此処に合い鍵も頂いておりますゆえ」
惇「どれ、見せてみろ」
遼「どうぞ」
──合い鍵はもう作ってあります
惇「勝手に合い鍵作んのは犯罪だろうがあああああ!」
──べきょっ
遼「はっはっはあ!元譲殿は相変わらず照れ屋ですなああああ!」