まるで奪うしか知らないような私たちを
彼女は信じる、と言った。
ともすれば直ぐにでも保身に走らんとする愚かな種族を、彼女は、信じたい、ではなく、信じる、と言ったのだ。自分と似て非なるものたちを受け入れられず、ビクビクと反撃に怯えながらも、愚かにも自らが最も優れていると信じて疑わない人間たちを。
その種族の一人である私の言葉を。
彼女はにっこりと笑って、貴方の言葉を信じるわ、と言った。
[幕切]
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