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移転前9000HIT代理リクエスト&もろだし企画文「TOSで撤退戦」


企画概要はこちら

 身を低くして、走竜を疾駆させる。
 陽さえ遮るほどに、無秩序に生い茂った木々は、その諸手を高く伸ばし、一団の遙か頭上を覆い隠すよう太く枝葉を張り広げていた。西の国境沿いに広がる森は昼であろうとなお薄暗く、獣道とすら言い難いような草木の生い茂った場所は、ともすれば方向が立たなくなりかねない。
 乱立する木々を避けるように竜を左右へ逃がしつつ、森の中を進軍する隊は、それでも決して速度を落とすことはしなかった。
 滑らかな鋼鉄製の金属鎧と、白と青の組み合わさった特徴的なサーコートへ身を包んだ一個隊は、一纏まりに森を駆ける。
 地を蹴る、くすんだ薄い緑の鱗持つ生き物の表皮は硬く、駆ける度に土を抉り草を散らす四つ指の足の爪は大きく鋭かった。低く下げた頭部の後方へはスパイクが突き出ており、僅かに反り返って騎手の手元を隠している。前肢は短く、胸の横で折り曲げられたそれは走行には使わない。頭を下げ羈の飾られた細い顎を前に突き出し、鼻先から太く発達した長い尾までを水平に保つことによってバランスを取りながら、後ろ足でのみ土を踏む。典型的な軍事用改良のされた走竜の姿である。
 鞍を乗せられ手綱の取り付けられた姿こそ大人しいものの、鼻面は狭く、細い顎は得物を引き裂くことに特化しており、彼等が決して草食ではないと解る。
 よく訓練された騎竜隊であった。その頭数百余騎。
 先頭をきる騎兵は左右長さ非対称の白い外套を丈の長い左のみ肩に掛けて、右脇腹へ金紐のタッセルを通し、斜め掛けにしている。竜の鞍へ擦る程度の丈の、外套の白地へはタッセルと同じ色の糸でぎっしりと印章が縫い取られていた。揃いのサーコートへ縫い付けられたものと同じ印章は、彼等が西の大国であるテセアラ騎士団の所属部隊であると無言のうちに知らしめる。
 


















 占領地に対しての民事作戦部隊としてクラトスの部隊は前線付近へ派遣されていた。

新たに占領地となった集落に対し、占領行政として治安維持や法整備を行い、ライフラインの復旧及び医療支援へ勤める。軍の指導部から送り込まれた監督官の指示を聞き流し、


 走竜よりも馬の方が速度は出る。だが、救援として駆けるのに走竜を選んだのには理由があった。ひとつには、馬よりも力のある走竜であれば鐙の他に鎧を付けさせた所でそれほど速度が落ちないこと。もうひとつは、撤退作戦への移行に前線指揮官が頷けば、クラトスの率いる隊は殿にて本隊を逃がすための突撃役を務めることと成るだろう。走竜の鱗は馬の皮膚よりも硬い。防衛と攻勢によって使い分けるのであれば防衛線に於いては馬の機動力よりも走竜の打たれ強さが欲しかった。

二十余りの騎竜兵のみで何が出来ると言うのだ、こんな若造の連れた騎兵ごときに
(二十数騎しかつれていないのは、純粋にクラトスの自由に出来る兵の数が少ない為。百騎程度かな。でもまだ若いんなら凄いと思。ハンフリーだって百人隊長って(彼は確か多分歩兵だけど))
→つれてきたのを百騎に変更。
 少なくとも足止めには八十以上は必要かな。此方が篭城しているわけでもないし。
 

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本来は移転前サイトの代理リクエストであったのですが、トリアタマ氏の協力があり、今回の企画が実現いたしました。トリアタマ氏サンクスです!



古代大戦時代*最前線*クラトスが指揮しての撤退戦*テセアラ騎士団*近衛部隊というよりも騎兵部隊に近い動き*地形は?*騎兵は撤退戦へ向いていないのではないか*追われつつの撤退戦*負け戦*追い討ちを掛けるのならばどんな戦場が良いのか*誰かの尻拭い?救出へ向かうが、時既に遅し*何故遅くなったのか要考*上層部同士の諍い、無駄死にするのは兵卒*撤退戦へ*軍を撤退させながらの危機感*追撃*もっとも上手かった撤退戦は曹操に聞け!(兵をじりじりさげつつの撤退戦)*殿は若い兵が多く最も脆弱先鋭が少ない)*今回は負け戦からの撤退戦*勝ってはいけない、撤退戦だから*進軍中受けた奇襲から一点撤退戦とか。敗色が濃くなってからようやく指揮を任されたとか。一杯食わされた話とか(これも選択の一つ。頭の隅へ)*戦争の一部だけを切り取った形の話になる可能性*早朝とともに乗り込みをかけ、敵が浮き足立ったうちに本体は撤退。殿は徐々に下がりつつ敵が兵を纏め始めたら再度突撃を繰り返す*地形は平地だが撤退には囲地を通らねば成らない場所*何故其処に布陣したのか*其処まで前線を押し下げられたという経緯をしっかり描写*テセアラ側からでは森を迂回して進むような場所、クラトスは騎兵隊の先鋭を率いて森を抜けた*


ものすごい簡易地図
簡易すぎて恥ずかしいレベル
薄らぼんやり考えている地形
テセアラ陣営側がやや丘になっている
如何にすんなり街道へ入らせるかがポイント

撤退戦の戦略の基本は二つ。*一時攻勢へ打って出て敵軍が怯んだ隙に逃げるか、一部の兵を見捨てて彼等が殲滅されている間に本隊が只管逃げるか*今回は後者から前者への移行*撤退戦での奮戦は多くを生き残らせることに繋がる、しかし、逆に一切戦わず只管期を待つ撤退戦は、最も多くの兵を生きて帰すことが出来る*クラトスが若い割りに騎士団の要職についているのは戦争が長引きすぎて人がいないのか、余程の血筋なのか。実力だけではどう考えても行き着けない*それを考えると騎士団入って暫くは軍部からはなめられていただろう可能性(騎士団ではなく軍部)*しかし貴族の子息が戦争へ取られるのは結構普通と言うか、貴族の勤めでもあると言うか*森での戦は騎兵よりも歩兵の法が有利である*また、騎兵は歩兵の長槍と相性が悪い*一枚岩ではない国内*貴族社会(というか身分社会というか)*本来の自分達の役目を忘れて自身の利益を追い求める重役達*内部腐敗*利己的な理由で国を危険に晒すもの*己の利益を見てでしか動くことのないものたち*保身に走るもの*そもそもの騎士団とは傭兵部隊である*


■あらすじ

古代大戦時代のテセアラ─シルヴァラント最前線にて当時一部隊長であったクラトスは前線からの救援要請を受けて先鋭を率いて援軍に向かう。シルヴァラントの攻勢に押され情勢不利な中、軍内部の軋轢から前線部隊を見殺しにする軍部の決定に、内心反発したクラトスは先発部隊を申し出た。自身の部隊を副官へ任せて自身は先鋭を率い前線部隊の指揮官へと連絡を取りに森の中走竜を走らせる。撤退は辛くも完了し、前線に布陣していた隊はシルヴァラント追撃をしのぎつつ森を抜け、クラトスの副官が率いた先発部隊が布陣する場所まで撤退が完了。森の先へ布陣していた先発部隊が伏兵の役割を為してシルヴァラント軍を逆に囲地へと追い込み対峙することとなる。この戦いは長くは続かず、シルヴァラントは軍を先の戦場まで引き、テセアラも深追いはしなかった。


■プロット

走竜を走らせるクラトス。先鋭を率いている。
まだ若いことを示唆。まだ団長職ではない。
森の中を走竜を急がせる。森の中の進軍の難しさにも触れる。
偵察に出していた斥候が帰還する。
テセアラ軍ほぼ壊滅、壊走寸前。

前線に程近い場所へ駐屯していたクラトス。
前線からの救援依頼があった。
しかし、上層部の腐敗により迅速な行動が出来ない(許可が下りず行動できない)
軍での命令違反は重罪である。
漸く許可が下りたのは伝令到着から二日後。
囲地への布陣をよしとせず、援軍を率いる将軍は前線部隊が壊走撤退した先への布陣を行うことを決定する。(援軍を率いている将軍のいうことは正しい、と思うのです。本来は見捨てたほうが堅いよねっていう)
先発隊を申し出たクラトスは先行することとなる。
自身の部隊を副官へ任せて(クラトスの隊は本来の役目通り先発部隊として本来の布陣をしている)自身は先鋭を率い前線部隊の指揮官へと連絡を取りに森の中走竜を走らせているとここで解る。
**ここは場面として回想するのではなく思い返すだけに留めること

臭いの描写(亜硫酸ガスの特徴を踏まえて)
視界が開けて、静かな戦場。火の手も幾らか見える。
*ここで戦場の地形についてできるだけ詳しく。

戦渦へ突入、敵兵を散らして日暮れ前に味方陣営へ。
騎兵隊の戦闘描写。
(日暮れ前に味方陣営へ向かう?先に指揮官の元へ向かうべきか)

敗色の拡がる一般兵、クラトス一瞥して通り過ぎる。
兵の間へ漂う無気力感。竜に乗ったまま幕間を通る。
指揮官の陣幕へ

陣幕の中ではいらだった様子の指揮官
救援部隊の少なさに苛立ち、上はここを見捨てるつもりだとやけになる。
撤退を進言。戦線を下げ、後発部隊との合流を計る。もめるが指揮官は了承。
残りの兵糧を開け兵へ配り明日の撤退へ備えて体力を付けさせる。
(撤退時の身を軽くする狙いもある)
兵に交代で仮眠を取らせ、夜明け前より撤退戦へ。

日の昇る前。
密かに本体の撤退が始まる。本体の撤退準備が整ったら騎兵隊はシルヴァラント陣営へ奇襲を仕掛ける(撤退がシルヴァラント陣営の見張りへ伝わるより先に奇襲を仕掛けることで敵を慌てさせるのが目的)敵陣営が騒ぎ始めるのを合図にテセアラ本隊は一斉に撤退を始める。

戦争描写。
走竜に乗っての戦い。走竜の鉤爪に引っ掛けられたまま千切れる肉片とか、踏み潰される死体とかの描写。息の荒いイメージで書く。頭に血が上っているというか、戦場独特の異様な興奮。
*簡素な文章で作業風景のように書くこと。

前線に布陣していた隊はシルヴァラント追撃をしのぎつつ森を抜け、クラトスの副官が率いた先発部隊が布陣する場所まで撤退が完了。殿を務めながら、シルヴァラント軍を十分に引き付けクラトスたちは森を抜ける。森の先へ布陣したクラトスの本来の隊は伏兵の役割を為す。

・長いにらみ合いが続く場所となる。



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