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「連れてきたぜー!」

「斗真さん、ほら早く」

「引っ張るなって!行く!行くから!」


…あの後テツヤと和君に連行された俺ですが、まさか同じく仮装をさせられるとは思わなかったよ
仮装っつっても、何かズタボロ仕様の黒いズボン穿かされて、上半身と両足にグルグルッと包帯を巻かれた…まぁ所謂包帯男ってところかな。ちなみに顔にもグルグルッと巻かれてるよ


「おー、やられたな斗真」

「仮装させたかったなら、言ってくれれば普通にしたのに」

「まぁそこはノリだってノリ!」

「(ノリで部屋に連れ込まれた早々服をひん剥かれた俺って…)」

「斗真さん、斗真さん、写真撮っても良いですか?」

「………さっきからカシャカシャと連写音が聞こえているぞ、黒子」

「聞く意味ねぇ!!」


物凄く楽しそうにデジカメの連写機能を使うテツヤ。…写真くらいなら別に良いけどね。ていうかテツヤが楽しそうで何よりです

すると、ピンポーンッと、またインターホンが鳴った
………待て、もし宅配便とかそのへんだったとするよ。俺はこの格好のまま出なきゃならんのかっ!!!
「俺出てくるわ!」と和君が………って、思いっ切り仮装してるのに何の躊躇いも無く玄関に向かって行く和君マジハイスペックッッ!!!その度胸に感服するよ!!


「誰だろうな」

「…姉ちゃんだったら確実にからかわれるネタにされるな」


恐らく写真を撮ってくるだろうから、その写真をネタに暫くからかってくるな。頼むから祖父ちゃんにはその写真を見せないでほしい。後が怖い

その時、


「とーくぅぅうううんッ!!!とー君の仮装格好良いぃぃいいいっっ!!!!!」

「ッッひぁあああああああああああああああああああああああっっっ!!!!!?!!?!?!!?」

「あ、桃井さん」

「「あ、桃井さん」じゃないのだよ!!早く止めんと斗真が失神するぞ!!」

「いやー、玄関開けて、斗真がいるっつったら突っ込んできたわ」

「止めろよ」


び、び、び…っ、びっくりした…ッ!!桃ちゃんが天使の格好をして突っ込んできたから本っっっ当にびっくりした………っっ!!!というより怖かった…っ!!!

「大丈夫かー、斗真」
「トマちーん!」
「あはは、女の子嫌いは相変わらずみたいだね」
「こんばんはぁ〜、お邪魔しますねぇ〜」…めっちゃ聞き覚えのある声が四つ………って、ん゛?!


「大輝!?敦!?辰也!?抄哉ぁっ!?」

「あ、お久しぶりです」

「何でお前等まで来てんの!?てか紫原と三宮時っ、先輩とタツヤは秋田だろ…!!」 


大我、今慌てて先輩って言い直したな…


「俺はさつきがうるせぇから来たんだよ。後斗真に菓子たかりに」

「たかるな!!」

「俺はトマちん達が仮装してお菓子配るって聞いたからー」

「俺もその事を敦から聞いたから、かな」

「私も聞いたので来てみました〜」

「……………ちなみに敦、抄哉、それを誰から聞いた」


嫌な予感しかしない
敦と抄哉が「ん〜っと、」と、言い掛けた時だ





「それは俺と、」

「僕だよ、斗真」



ズザァァアアアッッッ!!!!!
俺だけじゃなく、陽泉組以外の皆は全力で後退した。するしかないよね。招き入れた覚えのない人が目の前に現れたらそりゃあ離れるよね!!

加えてその人がダブル主将って時点でもうアウトだよな!!!



「お前等二人とも何処から入った!!攻次郎に征!!」

「玄関からに決まってるじゃないか斗真」

「僕達が不法侵入するように見えるか?」

「(もう既に何度かされた覚えがあるんだけど…!!)」


既に手遅れとはこのことだな!!


「ちなみにねー、俺は赤ちんから聞いたんだよ。トマちん達の事」

「私は攻君から聞きました」

「マジでお前等の情報収集能力どうなってんのっ!!!!?」


顔を真っ青にして聞いてみると、満面の笑顔を浮かべられて誤魔化された
コノヤロォ…ッ!!って思ったけど、怖くては追求出来ない俺がいた。………はぁ



4≠5