「…それで、モデルのお仕事が終わった後、そのマネージャーさんに一泊二日の沖縄旅行券を御褒美に貰って来た…という事ですか」

「そうッス!本当は先輩達を誘おうかなって思ったんスけど、誰とも予定が合わなくて…そしたら緑間っちが暇だって言うんで、緑間っちと高尾っちを誘ったんス!まさか斗真っちと黒子っち達まで沖縄に来てるとは思わなかったッスけどねっ!」

「お前が無理矢理誘ってきたから来てやっただけなのだよ」

「結構乗り気だったじゃん、真ちゃん」

「五月蠅いのだよ」

「成程…それは分かりました。ただ…」

「ただ?」

「緑間君、斗真さんの頭に頭突きをした落とし前はキッチリつけてもらいましょうか」

「故意に頭突きをしたんじゃないのだよ!!というか俺も頭突きをされた側なのだよ!!」

「斗真さんの頭が赤くなってしまったというのにそんな事関係ありません。覚悟して下さい」

「ボールを振りかぶるなっ!!!」


「………斗真君、あれ止めないの?」

「俺に止められるのならとっくに止めてる」

「………そうね」


ひとまず、練習は一時中断
涼太達を体育館の中に入れ、此処に来た経緯を聞く事にした訳です
…んで、テツヤが何やら物凄く理不尽な理由で真ちゃんに鉄槌を下そうとしています。ここは真ちゃんに頑張って貰うしかない。今のテツヤに逆らおうもんならこっちにもイグナイトパス攻撃が飛んでくる


「仕方ない!今日はこれで練習終わり!」

「そうだな。そうするか」

「え゛…どうしたんだカントク、何の気まぐれだ…?」

「に、二坂もどうしたんだよ?暑さにやられた?」

「「失礼ね(だな)」」


順平と晴曲君が本気で心配そうな視線を向ける為、二人共冷汗を流してた
いや、でも本気でどういう風の吹き回し?普段の二人ならこの三人も巻き込………一緒に練習させそうなんだけど


「旅行は二泊三日、それで彼等は一泊二日。帰る日は一緒だし、俺達は明日の朝には空港に行かなきゃならない

今回は合宿目的でもあるけど、大半の目的は遊ぶ事に変わりはないからな

よって、今日は午後からフリータイムにしまーす!」


堅の言葉に、誠凛鋼業共々めっちゃ喜んだ。折角の沖縄旅行が全て合宿によって潰れなかったんだから当たり前だよ


「た、だ、し、夜は皆でやる事あるから、8時に体育館前に集合ねっ!」

「了解ー!」

「良し!早速海行こう!海!」

「練習で疲れてんのに海行くんかい!!」

「やっぱ沖縄ときたら海でしょ!」

「真ちゃん達は水着とか持って来てんの?」

「勿論ッスよ!泳ぐ気満々だったッスから!」

「俺は良い「真ちゃんも泳ぎたいそうです!!」おい!!」

「じゃー皆で行くか。もしかしたらポ●ョがいるかもしれないぜ」

「いるか馬鹿ッ!!!てか前も似たようなこと言ってたなお前ッ!!!」

「えっ、ポ●ョって本当にいんの!?」

「いや、いませんよ。あんな人面魚」

「黒子っち…人面魚はちょっと…」


何かテツヤが子供の夢を壊すような事を言ってた気がしたけど、取り敢えず全員で海に行く事にした

実はちょっと泳ぎたかったんだよな、あの沖縄ならではの綺麗な海に



15≠20