「はよ…」
「おー、おはよ大我。凛ちゃん」
朝早く、厨房にやって来た大我と凛ちゃん。凛ちゃんはニコッと笑ってきたけど、大我はまだ眠そうに欠伸してた
昨日の練習の疲れもあるんだろうけど…流石凛ちゃん、兄弟のご飯とか作ってあげてるくらいだから早起きは慣れてるみたい
「つーか早いな斗真。まだ6時だぜ?」
「ホントは5時半には起きてたんだけどな。7時半には全員大部屋に集合だから、朝ご飯作っとかねぇと
…また昨日みたいな地獄みたくないだろ?」
「………;」
「ごもっとも…」
朝からリコちゃんのご飯で地獄を見たもんなら、今日は練習どころの話じゃなくなる
「てか、何でそんな早くに起きたんだよ。まだ寝てても余裕だったろ」
「それがなぁ…」
「?」
「何か寝苦しいなーと思って、眼ぇ覚ましたら、
テツヤが寝ぼけて俺の布団に潜り込んで引っ付いてたんだよ。テツヤって結構寝相悪いんだよなー」
ていうか良く入ってこれたな、テツヤの奴
って言うと、二人はポカーンとした顔をしてた
え、何で?どうして?
「………斗真、お前それって…(絶っっっ対わざとだろ黒子の野郎!!)」
「あーまぁ大丈夫大丈夫、別に初めてじゃなかったし」
「…!?;」
「前に合宿した時も俺んち泊まった時も潜り込んできてたし」
「(やっぱわざとだよそれ!!!てか泊まった事あるんかい!!!)」
「テツヤってしっかりしてるけど寝相悪いって何か可愛いよなー」って笑いながら言うと、大我と凛ちゃんに微妙な顔された。ねぇ、だからどうしてそんな顔するの?
「取り敢えず、ご飯は今炊いてるから、大我は魚焼くの手伝ってくれ。凛ちゃんは味噌汁よろしく!」
「おー」
大我の返事と、無言で頷く凛ちゃんを確認して、朝ご飯作りを再開した
ーーーーーーーーーー…
ーーーーー…
ーーー…
「はい!全員5分休憩ねー」
朝ご飯を食べて、直ぐに市民体育館に直行
今日は少し基礎練を行った後、初っ端からミニゲーム開始。今回は、俺は俊と交代して見学と応援担当
昨日参加出来なかった大我の顔がやたら輝いてたなー…まさにやる気に満ち溢れてる顔してた
昨日のミニゲームは2点差くらいで誠凛チームが勝ったんだけど、今日はちょっと及ばず2点差で負けた
…んで、その事が引き金となったのか、リコちゃんの特別メニューをこなす羽目になった。やっとこさ休憩かと思った時には、全員ぶっ倒れてた。当たり前か
「ぅおえ……吐く…っ」
「トイレ行ってこい小金井…」
「テツヤ起きろー、リコちゃんから鉄拳喰らうぞー」
「………」
「………駄目だ、返事がない」
「確かこういうのを…」
「「返事がない、ただの屍のようだ」」
「それだ!」
「それだじゃねぇよだアホ!斗真と木吉も馬鹿言ってねぇーで、クーラーボックスから飲みモン持ってきてやれ」
「おー」
順平に怒鳴られて、俺と鉄ちゃんは体育館の玄関辺りに置いといたクーラーボックスに飲み物を取りに行くことにした。「全員分だぞー」と俊が言ってくるのを背中に受けつつ………って、あ…これパシりにされてますね俺達
氷水でキンキンに冷やされたポカリを手に取り、一足先に一口口に含んだ。あーやっぱ部活中はポカリに限る!
さて持って行くか。と、クーラーボックスを持ち上げようとした時、外から話し声が聞こえた
「本当なんスよーっ!絶対この体育館でバスケやってるッス!!」
「お前は斗真みたいに敏感にバスケに反応する奴だったか?」
「あちぃー…てか、沖縄来てまでバスケかい。別に良いけど」
「だらしないのだよ。ダラダラするな」
「こんだけ暑かったらダルくもなるっての!」
・・・・・・・・・・。
…あっれーおかしいな?此処は東京都じゃないよね?沖縄だよね?なのにどうしてあの黄色わんことなのだよ緑と鷹の眼君の声が聞こえるんだろ?
他人のそら似?いやまさか、あの声で喋り方まで同じって、それで違ってたらドッペルゲンガー並だから
ガラッ!!思い切って玄関の扉を開けると、その瞬間、
ガッツゥウウウンッ!!!「いっでぇっ!!」「ぐお…っ!!?」…見事に頭と頭をぶつけちまいました。今星が飛び交ってるのが見えたよ割と本気で!!
「だ、大丈夫ッスか緑間っち!?」
「ぶふ…っ!!真ちゃんドジィ………って、ありゃ?斗真?」
「斗真っちぃっ!!?」
「いっつつつ………な、何でお前等沖縄にいんの!?」
「それはこっちの台詞でもあるのだよ!!」
「お前達も旅行か?」
真ちゃん、涼太、和ちゃんの三人が、何故かこの沖縄に来てました
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