「「海だぁー!!!」」と、叫ぶ慎二と晴曲のムードメーカーコンビ
堅の言っていたプライベートビーチというのは、俺とテツヤが部屋から見た海だったらしい。徒歩10分掛からずに到着した
「青っ!!間近で見るとすっげぇ青い!」と溜まらず叫ぶと、隣で大我に「海だから青くて普通じゃね?」とツッコまれた
この帰国子女め、アメリカと日本の海とじゃ違いがありすぎるんだよ。でも沖縄の海は段違いなの!
「はいはい。遊んでる暇ないわよー。前の海での合宿の時とメニューはほぼ一緒!今回は鋼業の人達も参加するから、頑張ってね」
「くれぐれも喧嘩しないように。した奴は問答無用で海に突き落とすから
特に日向君と舞尋」
「「………了解」」
釘を刺された二人は顔を背けてた。…じゃあ普段から喧嘩しなきゃ良いのに…と思ったけど、多分無理だなあの二人は
「斗真君」
「ぅあいっ!?」
「毎度毎度ビックリし過ぎだってば…」
「…ごめん」
「それは置いといて、斗真君ちゃんと日焼け止め塗った?」
「………あっ!忘れてた」
「もう。アンタは皮膚が弱いんだから、練習終わった後真っ赤になってるわよ?お風呂入る時とか地獄よー?」
「う…っ」
「はいこれ。私の貸してあげるから、さっさと塗っちゃいなさい」
「あ、ありがとなリコちゃん!」
怖ず怖ずとリコちゃんから日焼け止めを受け取る
前は近付くだけで駄目だったけど…今は、何とか耐えれてる。間近は無理だけど。でも前と比べて結構進歩したと思わねぇ!?
それはさておき、「じゃ、それぞれ柔軟やってー」というリコちゃんの指示を聞いて、焦って日焼け止めを塗ることにした。柔軟しないであのメニューやるってなったら確実にツる。身体のどこかツる
「(へー、ミントの香りするやつなんだ。流石女の子)」
「斗真さん、塗るの手伝いますよ?」
「へ?」
「もう皆さん柔軟をペアで組んで始めてますし、僕一人あぶれてしまって」
「(…また気付かれなかったのか)」
「なので、日焼け止めを塗り終わったら僕と柔軟してくれますか?それに二人で塗った方が早いですよ」
「成程…じゃあ頼むわ。背中やってくれる?」
「分かりました」
多分前回と同じく暑さに耐えき切れず今来てるTシャツ脱ぐだろうからなぁ…背中もやっとかねぇと全身真っ赤だぞ確実に
きゅぽっと蓋を開けて、先に腕から塗ってく。普段使ってんのは無香性のやつだから、ミントの香りが鼻をついた。好きだから良いけど、ミント
………って、うん?
「…あの、テツヤさん?どこに手をつっこもうとして…」
「隅から隅までやった方が良いと思います」
「隅から隅までってそんな所までやらんで良いぃいいいッ!!!真顔で何してんのいやもうマジで待てやめてテツヤァアアアッ!!!」
「嫌です」
「嫌じゃねぇよッッッ!!!!!」
「そこぉおおおッ!!!公衆の面前で堂々とイチャつくなでもナイスよ黒子君もっとやれ!!」
「カントクどっから出したそのデジカメ!!後やれじゃねぇよ止めろよ!!!」
「うーん…何だかテツヤ、昔と比べて大胆になった?」
大胆とかそういう問題では無いと思う!!
そう堅にツッコミを入れる奴は誰もいなかった
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8≠20