追記

MEMO

近況と裏話

あかり

あれから家の前に着いた。
正直、まだこの手を離したくない。
時間稼ぎのため、俺はふと気になったことを彼女に問いかける。

「ところで、何故俺に花束を?」

「え、ああ…ええっとね。
本当はあのお店でキーホルダー買ったんだけど…それが、敬人君が買ったキーホルダーと同じだったから…流石に渡せなくて…」

自分があの時買わなければ、彼女に気を遣わせることはなかっただろう。
申し訳ないことをしてしまった。

「でもね、私気づいたの。
同じものを持ってるってことは、お揃いってことなんだなあ、って」

ニコッと笑う彼女は本当に愛らしい。

「で…まあ、何も渡さないのも申し訳なかったし、
それに白い薔薇の花言葉が『深い尊敬』だし、
3本だと『告白』って意味もあるから…」

照れながら言われると、釣られて俺も照れてしまう。

「ちなみに、まだ他に意味はあった気がするけど…なんだっけ?」

「『私はあなたにふさわしい』じゃなかったか?」

「あれ、なんで知ってるの…!?」

実は彼女に贈った白い薔薇の髪留めを購入したあと、興味本位で携帯で花言葉を検索して知った。
購入してしまった後だから、渡さないのもどうかと思い、結局彼女に贈った。
知ったときは罪悪感を抱いていたが、無邪気に喜ぶ彼女をみると嬉しくなり、花言葉は関係ないか、と考えるのをやめた。
今となれば嬉しい花言葉なうえ、
貰った花束と贈った髪留めが同じ花だなんて
正直ロマンチックだと柄にもなく思った。
恥ずかしくてとてもじゃないが、彼女には言えない。

「俺を誰だと思っている?」

彼女の問いかけに質問で返せば

「無限のインテリスター!」

と元気よく返事が返ってきた。




私が出張で出掛けた際に、先輩が「このぬいぐるみ欲しい!でもなあ…」みたいなことを言ってて買わなかったので、私が買って最終日に渡そうと思ったら、最終日空港で買ってて渡せなくなったのがこのお話を書く発端になりました。
ちなみにグアムジラという怪獣さんのぬいぐるみが本当に可愛いのです。
以上です。長々とお付き合いありがとうございます。
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あからこ

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