追記

MEMO

久々の更新

あかり

「みんな、寄り道をせず真っ直ぐ帰れ」

まるで遠足にきた引率の先生のような口ぶりで敬人は言った。
すると私の方にススス、と羽風君が近付いてきて耳を塞ぐ。

「そういう蓮巳くんこそ、ホテルとか寄り道しないでよ?」

「羽風、誰がそんなことするか。
貴様と一緒にするな」

「そうじゃよ、薫君。
蓮巳君はそっちの知識はないからのう。
付き合ったその日に…なんてのはしないじゃろ?」

「そういや、蓮巳の旦那は結婚してからじゃないと手は出さねぇ、って話をしてたな。
…まあ、それについては俺も同感だな」

「はぁ〜?紅月はお利口さんばっかりだな?
うかうかして、気づいたら彼女取られてました〜、とかなりそうだな」

「寧ろ晃牙は他人の彼女を取りそうじゃのう」

「んだと!?」

「れいは『かのじょ』にやさしそうですね♪」

「……か弱い女性は守るものだろう」

「流石はあどにす殿、我もそう思う」

「…とりあえず、分かったから解散だ。
ただ、他人の彼女の前で品のない話をするな。
長い説教をしたいが、関係の無い彼女を巻き込みたくはないからな。
今日は見逃してやる、以上だ」

パッと私の耳が羽風君の手から開放された時にはみんなが帰り出した。

「…?
敬人、みんな何を話してたの?」

「……それぞれの将来についてだ」

「へー、私も聞きたかったなあ」

「まあ、俺らのこともいずれ話し合うべきだからな。
追々話す」

耳を赤らめつつも凛々しい表情の敬人を見て私は、この人になら将来を託してもいいかなと思った。
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あからこ

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