濡れたワイシャツほど心揺するものはないだろうと雪男は思った。目の前にいる兄は気持ち良さそうに喘いでいる。
べったりと服が肌にはりつく不快感すら今や快感に変化していた。ワイシャツの上から胸の飾りを弄って吸うと、兄はパタパタと尻尾を振り言葉にならないような声を上げた。

「や…ゆき、お。それやだ」
「何で?気持ちいんでしょ?」

ぷっくりと腫れた朱いそれは服越しでも確認できた。
卑猥だと思った。
しかし嫌いではない。
兄の白い脚を高く持ち上げ己の欲を宛がう。
ひぅ、と息を飲む兄。

普段は排出にしか使わない其処を逆流するかのように侵入してくる異物感。
自分は経験した事がないが痛いという事は兄を見ているだけでもわかる。
苦痛で歪んだ兄は艶っぽくて吐く息、全てが甘いような錯覚がした。

「んっ、んぁア…」

だらしなく開いた口から漏れる声に、一々興奮した。
キスしろ、と甘えるように顔を近付けてくる兄を受け止めるように抱きしめる。
汗ばんだ髪を掻き上げ、ちゅっと額に首筋に唇に口付けた。
すると兄は幸せそうに、へらぁと笑うものだから自分までつられて笑った。

ウマシカな僕ら
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