※ぬるいけど注意!


「金造さ…やだ、まって」

俺は今にも食いついてきそうな金造さんの肩を掴んで制止を求めた。
薄暗いライブハウスの隅っこで俺と金造さんは、いけない事をしようとしていた。

「大丈夫、誰も見てへんもん」

得意気に金造さんは、にやりと笑った。
おれがその顔に弱い事を知っててわざとするのだ。
辺りにいる人はステージ上にいるバンドに夢中で他人なんかに目を向けていない。

ひっきりなしにいろんなバンドが演奏をしている。
これだけ煩いなら誰も気づくはずないと思った。
少しだけなら…と俺が呟くと金造さんは小さくガッツポーズをとった。
その仕草は、とても二十歳には見えない。

ちゅ、と触れるだけのキスをする。
はあ、と甘い吐息を吐く金造さんはかっこよくてついでにエロい。俺は下っ腹がジンと熱くなった。

「燐くんて、やらしい」
「金造さんの…せいで…」
「責任は、ちゃあんと、とらせてもらいます」

長くて細い指が服の裾から容易く忍び込む。
脇腹を優しく撫でられて、思わず声が上擦る。
そのまま手は上昇していき、胸の飾をつまんだ。

「やっ…ぁ、」

「いつもよか感じやすない?やっぱ人がいるとなると興奮するんやなぁ〜」

違う、と頭を振るも金造さんは聞く耳を持ってくれなかった。
服をたくしあげられ、胸が露になって俺の顔に熱が集中する。
見ないで下さい、なんて言いたくても声にならなくて。
金造さんが執拗に愛撫する。
俺はだらしなく、喘いだ。

「燐くん、かいらしい」

金造さんが俺のベルトに手をかける。俺は気持ちよさで頭が、ぐちゃぐちゃで思考回路はショート寸前だった。
すでに熱を持った自身に触れる。じゅく、と先端から密が溢れて、欲の根本の膨らみを金造さんは悪戯にかりりと噛む。
快楽が背筋を走る。
そうすると花芯からまた新しい密が零れた。

「んん…きんぞ、さ…」
「蕩けた顔、腰にくる」

金造さんが唇を噛み締めてる。
我慢しているように見える。
今更、我慢してもかえって毒だろうと思ってしまう。

「金造さん、早く…」

俺が金造さんの首に腕をまわし、キスをせがむ。
堪忍な、と金造さんが小さく呟いた。





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