結局、鼻歌を歌いながらご機嫌でスキップまでして帰っていると。
ふと、通り過ぎようとしているカフェの中に、見覚えのある栗色が。
「あ、」
『あ、』
声は聞こえないけど、向こうも気づいた様子。
栗山がなにか言ってるみたいだから、口の動きとそのジェスチャーで聞き取った。
『 い ま ひ ま ? 』
あたしが首を大きく縦に振ると、
『 あ い て ま す よ 』
と、自分が座っている向かい側の席を指差した。
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