校則


OD-B、職員番号946、久城(Kushiro)だ。
アクルから、OD-Bについてや、ここでの過ごし方等……既に聞いているであろう事は、省略する。

お前らには、明日から学び舎にて、勉強してもらう事になる。
刑期が満了するまで、土日祝日を含めず、毎日だ。
喜べ。無料で大学卒業レベルの知識が身に付くんだぞ。

まず、外の学校の様に、この学び舎にも”学年”という区別が存在する。
これはお前ら一人ひとりの頭脳・力・性格等、様々な要因を鑑みて、決定する物だ。
そこから更に、入寮時期に合わせて、A、B、C、Dと分かれている。
詳しくは、OD-Bのホームに、自分の学年と組が載っているだろう。

明朝の8時45分より、お前らの始業式がある。8時までには、寮から学び舎まで登校してもらうぞ。
OD-Bがタイムスケジュールに沿って、自動で指示を出す。起床も朝食も、時間通りに起動するはずだ。

必要な物は、何もない。勉強に関する物は、学び舎に揃っている。
ただ、寮の各自の部屋にある、制服を着て来てくれ。

質問は、OD-Bから。
私に聞かずとも、OD-Bに話しかければ、人工知能が答えるだろう。どうしても分からない場合は、通信を繋げてくれ。


それでは、初日の点呼はこれで終わりになる。
次の点呼からは、私や他の職員ではなく、OD-Bが自動で点呼モードになる。
機械だからと言って、なめるんじゃねぇぞ。OD-Bの人工知能は、お前らより遥かに優れている物だからな。


おっと……早速、アタシの点呼に間に合わなかった奴がいるようだな。
おい!163号室、市瀬琴奈。今だけ個室から出る事を許可する。隣の164号室、五島の様子を見てみろ。
そうだ、自分の部屋のドアを開けろ。大丈夫だ。今なら開けても死にはしない。

……ふん、随分と可愛らしい悲鳴だな。
部屋に戻れ、市瀬。お前のOD-Bの、退室許可を解除するぞ。死にたくなければ、早くしろ。


アクルから聞いてるとは思うが、点呼に遅れた奴に待っているのは、”死”だ。
気を付けろよ。五島の様に、なりたくなければな。


以上だ。
予想外に、長くなったな。

今から、15分間、1階女子は室内待機となる。他の階の女子や、1〜4階の男子達は部屋から出ても構わないが、1階の女子部屋の方まで来るんじゃねえぞ。

ああ?今までの流れから、悟れっつーの。
片付けんだよ、五島の死体をよ!


ああ、ああ。本当に!もう終わりだ!
これで点呼を終了っ!するっ!!



通信の切断を、確認しました。これにて、点呼モードを終了します。

入寮2日目、6時45分に起床モードに設定します。
7時に起床点呼。7時15分地下2階、大食堂で朝食点呼をします。

それでは、おやすみなさいませ。




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