グラヒロ
「ヒロトーあーそーぼっ」
『ちょ…くっつかないで…』
「じゃあ遊んでよ」
『今何してるかわかる?』
「んー…お勉強」
『わかってたら邪魔しないでよ』
グランを軽くあしらい、教科書に再び目を通す。
『子供は女性と男性が交わ…なんだこれ!?っ、グラーン!!』
「わーバレたー」
『バレたーじゃない!なんてことしてくれるんだ!ボールペンで書いちゃったじゃないか!ああ…!消せないじゃないかぁあ』
「ボールペンで書いたヒロトが悪い」
ノートには濃く黒で書かれた文字。
生憎消せるボールペンではなかった。
「でも、オレが一緒なんだから、予想はしてたでしょ?…ヒロトといると色んな我慢が効かなくなるんだ」
普段より低い声で、しかも耳元で囁く。
不覚にもときめいてしまうヒロト。
照れ隠しでもするようにグランの顔面にパンチをおくった。
「ったー!痛いじゃないかヒロト!」
『うるさいっ、急にあんなことしてくるグランが悪い!』
「夜はいつものことなのに?」
ふにゃりとだらしない笑みを浮かべたグランに再びパンチがはいる。
「ヒロトさんやめてくらはい痛いれふ」
『わかったら修正ペン買ってこい』
「買ってきたらちゅーしてくれる?」
『…もう一発「ごめんなさい行ってきます」よし』
慌てるように駆け出していくグランを見送り、ため息をつく。
『…オレって、こんな照れやすかったっけ…いや、全部グランのせいだ。そうしよう』
「ふあっくしょん!うー、ああツンデレ…いや、デレツンか?そんなヒロトも可愛いよハァハァ」
道でハァハァしてしまう危ない人なグランであった。
終
グランはやっぱ変態だろう
なんでか書いてたらヒロトがツンデレ…いやデレツン?っぽくなった
11.2
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