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不器用な恋をしてる臼速妄想

付き合ってる臼速の話なんだけど、臼井は女の子にモテるから速瀬はそういうの面白くなくてだけどそれを臼井に言うのもなんかな、つか最初から知ってたし、俺が臼井と付き合えてるのが奇跡だし、って自分の中で我慢しちゃうし、言ったとしても臼井は笑って「俺が好きなのはお前だよ」って返すと思うの。
だから速瀬はそうだよなぁまぁ良いんだけどさ、って思ってて、だけど速瀬だって、全くモテないわけじゃないと思うのね。たまたま速瀬が求めてる時にはそういう機会がなかっただけで、例えば臼井と付き合うようになった速瀬はきっとずっと綺麗に、かっこよくなって。そんな速瀬を好きになる子もいて。
で、そういう子に例えば告白されてももう速瀬は臼井の事が好きだからちゃんと断るし「すっげー好きで、大切なやつがいるんだ」って言えると思うの…。
でも臼井はそんな、速瀬が告白されてる姿を見て今まで自分がその立場だった時は余裕ぶってたのに一気に不安になってほしい。どうしよう、って。
「速瀬、」
「あ?臼井じゃんどした?」
「…あ、いや、…どうしたっていうか…今日、夜、部屋に来れるか?」
「え…あ、ああ、うん。…行く」
「…、」
「…臼井?」
「…さ、さっきの…、」
「うん?」
「…ちゃんと断ってくれて、安心した、よ」
「…、おま、見てたのかよ…!」
そう言って顔を真っ赤にする速瀬に、心臓が痛くなって、「…ああいう子、好きなんじゃないのか」って言っちゃって、そしたらきょとんとした速瀬は「俺が好きなのはお前だろ?」って、それこそいつも自分が言ってる事と同じ事を言われて、ああ、ってなるの。
「…そうか…それでも、…そういう風に言っても、不安になるんだな」って。
そしたら速瀬はなんとなく臼井の言いたい事を察して笑い出して。
「な、なんだ」
「は〜…あー、いや、…良かったよ、俺ばっかりが好きだと思ってたから」
「なんの話だ」
「…お前がちゃんと俺の事好きなんだって実感した」
「ちゃんといつも伝えてるだろう」
「臼井の言葉ってどっか嘘くさいんだよな〜」
「おい」
「でも。…良かった。お前、ちゃんと嫉妬したり、こういうので不安になってくれるんだ」
「当たり前だ。…こんなに不安になるとは思わなかったけどな。速瀬が俺を好きなのはわかってるのに、奪われてしまうんじゃないかって気持ちになった」
「…うん」
「…お前も、いつもこうなのか」
そう言ってじっと、少しだけ泣きそうな顔で見つめてくる臼井に嬉しそうに、だけどやっぱり速瀬も泣きそうになりながら「そうだよ」って返すから、ああ、もっと気をつけよう、なるべくこんな不安にさせないように、ってなる臼井と、良かった、ちゃんと愛されてたって安心する速瀬さぁ…。





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