｢─…ソラ！｣
スクアーロが私を抱き締め、名前を呼ばれた
──甘えていいの？
──あなたを想い続けていいの？
｢スクアーロ…｣
私はあなたを抱き締めた、たとえそれが虚しいだけの行為でも、それでもよかった。
──感じるはずがないあなたの温もりを確かめたかった。
｢……私、あなたをもっと愛したかった、｣
声が届かなくても伝えたかったんだ。─大好きなあなたに、私はここにいる。そう伝えたかったんだ。
｢……ごめんなぁ、俺が守らなきゃいけなかったのに、｣
──スクアーロ、泣いてるの？……泣かないで、私が全部悪いの。
｢──泣かないで、｣
あなたの頬に手を、沿える。だけど、すり抜けてしまう。
──スクアーロがまた涙を溢した。
｢…あ、い、し、て、る｣
口を精一杯動かす、ゆっくり、ゆっくり。
──伝われ、
──伝われ、
｢…俺も愛してる｣
スクアーロが私の目蓋にキスを落とした。
私は伝わったのが嬉しくて、涙を溢した。
｢…ず、っ、と、ず、っ、と、｣
(あなたを愛してます)
end────────
まだまだ続きます。
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