わたしはあなたにあえて、“幸せ”という名の錯覚をてにいれた。
でも、その終わりは悲しくて、冷たい、冬の海みたいに、わたしをまた、寒さで突き刺した。
***
「スクアーロ隊長。この資料…」
さっきから、ずっと、2人のやり取りを見てる。あー、お似合いかも。
すると、カチャと、ドアが開いた。
「ゔぉおい…ボスどうかしたのかぁ?」
「……………!!!!」
なに、わたしを見てる…?―…もしかして、
「ボス…?」
「…っ…!」
ボスは信じられないという顔をして、アイコンタクトで、私を自室に招いた。
「―…ソラ?」
「ボス…私…ごめっなさ…」
言い終わる前に、抱き締められた。
「…ソラッ…!!」
空間を抱き締めるだけなのに、私を抱き締めてくれるボスに、わたしも抱き締めかえした。
誰かが、わたしに錯覚を見せてあげる、と囁いて、手をさしのばしてる。
わたしは、迷いもなくその手をとった。
錯覚でもいいの。
ただ、あなたにもう一度、愛されたいの
――
短いし、まさかの、ボス!超直感とか、あれですよ、あれ!
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