「名前、」
「…?」
「次の戦、俺達五人で中心地に向かうぞ」
「…五人?って事は…、」
「ああ、そうだ」
「銀時と晋助が一緒に行くんだね。大丈夫かな」
「いや、無理だな」
「有り得ねェ」
「そういうことではないわァア!お前らァア!」
「あっはっはー、朝から大声出してちゃもたんぜよ」
朝ごはんの時、大広間に入ると小太郎に呼ばれた。
既にお馴染みの四人が座っていて、件のことを聞かれるかと少し構えながら、でも私は四人に『何か』を見られたのを知らない設定だから、至って普通に、何時ものように適当な話をしていた。
そして少し話が切れた時に、一直線に真っ直ぐ呼ばれた私の名前に、
ああ…聞かれるか。
なんて思ったのも少し。
話はどうやら、次の戦に私も五人と共に中心地に向かうっていう事らしく、拍子抜けすると同時に、少しホッとする自分も居た。
「中心地かあ…ま、適当に頑張るよ」
その言葉に皆が何も返してこないのは別に変ではないのに、何故だか少し、違う意味合いを含んだ沈黙に思えた。
「―――……ほう…」
所変わって、戦地跡。
放置されてる、まだ新しい死体が転がる中を佇む一人の男。
「これも…これも……ふふ、見事に首を斬りますねえ」
満足そうに笑う。
時節興奮を抑えきれないようにヒュッと空気音をさせて喉を鳴らす。
男は、ぶるぶると震える手で顔を覆った。
「やっと…見つけた…!!」
100109.