舞台上の観客 | ナノ
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「#年下攻め」のBL小説を読む
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「何ィ?!カ、カカシも本当は青春が好きなのか?!」
「はい、そのようですけど…永遠のライバルに位置するガイ先生もやっぱり知らなかったんですね…」
「そうか…、ふっふっふ!そうなのか!カカシの奴め、照れやがって!」


リーさんのお見舞いに来ると、ガイ先生も居た。お言葉に甘えて、見舞いの果物を食べながら会話していて――ガイ先生の言葉に閃いた。


照れ…!
そ、そうか、成る程!
カカシ先生はツンデレだったのか!本当は青春が好きな熱血タイプだけれど、「ガイと同じ?…いーや、ナイナイ」なんてツンツンした、と…。


「ガイ先生!ここは先生の熱い拳で、カカシ先生の本音を導き出してあげて下さい!」


カカシ先生がデレる姿…み、見てみたい…。


「私からもお願いします、ガイ先生!」


するとガイ先生はキラリン!と歯を見せて笑った。なんて歯の輝きだろう。効果音が聞こえてきそうだった。


「お前達二人の熱い想いはちゃんと受け取ったぞ。任せとけ!俺とカカシは永遠のライバルだからな!」
「うおおーっ!永遠のライバル!感動します!」


涙を流しながらノートに何かメモしていくリーさん。
私もうんうん、と感動し頷きながら――



「カカシィーっ!」
「ちょっ…。…ガイ、いきなり殴りかかってきて何なのお前は」
「ライバルなのに水臭いじゃないか!青春が好きなら、俺と熱血に拳をぶつけあおうじゃないか!」
「ガイ、お前…」
「さあ行くぞ、青春フルパワーで…!――」



……む、難しいな…。カカシ先生が熱血になっているところが想像出来ない…。
…まあけれどそれは、永遠のライバルにだからこそ見ることが出来る、特権なのか。


にこっ、リーさんを見る。


「リーさんのライバルは、ネジさんですか?」
「そうですね…確かにネジは、倒してみたい!」


ライバル…ああ、なんて素敵な響きだろう。
ライバルが居て切磋琢磨し少年は強くなる!そしてライバルは同時に仲間!
努力・友情・勝利!

…青春ものは、心を激しく動かされるよね…。


笑顔を絶やさずにいると、リーさんが、


「そういえば名前さん、中忍試験の時、ネジと何か話し込んでましたよね。何かあったんですか?」


中忍試験の時…、尚且つリーさんが居た時は……ベストポジション、ゲットだぜ!の時か!


「はい、白眼のことで…」
「白眼?」


するとガイ先生が聞き返してきた。
なので頷くと、ガイ先生は悪戯気に笑って、


「名前、知っているか?ネジの白眼はな、何でも見透せてしまうんだぞ」
「はい、知って…」
「つまり、服も何もかもスケスケなわけだ!」


― ― 白 眼 ! !


驚きに目を見開くと、ガイ先生とリーさんはびくりと肩を揺らした。
私は椅子を鳴らして立ち上がる。


「わた、私!行かなければならない用事が出来たので、失礼します…!」


なん…だと……?
ベスポジマスターを目指すつもり、まさかまさかの盗撮魔…いや、何て言えば良いのか…ま、まあそんな話、あってはならない!
と、というかネジさん…!
なん…だと……?




「――リーよ…」
「はい、ガイ先生」
「…名前、行ってしまったが……勘違いされた、か?」
「恐らくは…」
「…………ど、どこかに隠れておかねば!」






110614.