(ラスト)
しばらくそうしていた後ニートさんは俺からするりと離れ、頭をぽんぽんと撫でた。
「ニートさん……」 「……さあ、そろそろ寝ようか」
そう言ってニートさんは、俺を布団へと促す。布団に入ると今まで感じなかった眠気がどっと押し寄せてきた。
「じゃあね、」 「……待って、ニートさん」 「ん?」 「アンタ、やっぱり何者なんですか?」
一瞬ニートさんは固まった。やはり月を背にしているからか、その表情はわからない。 しかし、その一瞬後にニートさんは微笑んだような気がした。
「………言ったろ、ただのしがないニートさ オドロキくん、」
「……あれ、な、まえ………」
教えたはずのない俺の名前をニートさんがどうして知っているのか、そう問おうと思ったとき、既に俺は微睡みの中に沈んでいた。
「おやすみ、僕は一足先に未来で君を待っているからね、」
あのとき体験したあれは夢だったのか、それとも現実だったのか。また、あのニートさんは何者だったのか。 22歳になった今でも真相はわからないままである。
-------- お粗末様でした! 王泥喜くんに「未来で待ってる」って言う成歩堂くんのお話がフォロワーさんとすっごい盛り上がって、勢いで書いてしまいました
きせさん、ありがとうございました!
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