「よろしくお願いしまあーッす!!」


そう叫んで勢いよく隊長の麗しい腰へと目掛けて飛び込もうとしたら、これまた勢いよく弾かれた。私はぐはあ、という鈍い声をあげてその場に崩れた。

「た、隊長、女の子の鳩尾を狙うなんてあんまりです…。」
「お前が奇声をあげて襲って来なけりゃ何にもしねえよ。」
「ツンデレ最高ー!」
「デレてねえ!!!」

全く照れちゃって、と隊長の肌触りのいい頬っぺたを人差し指でツンツンと突っつけば人差し指をがしりと捕まれて骨を折られそうになった。

「や、隊長、そんなとこっ……!」
「人差し指掴まれたぐらいで何感じてんだよ。」
「最近隊長のガードが高くて、触れないから身体中のあちこちが敏感になっちゃって。てへっ!」

そう言って可愛らしくウインクをしながらぽんっと頭を叩けば、隊長は遠い目をして私を哀れな物を見るかのようにして小さく「キモ」と呟いた。

「酷、流石の私も傷つく…。」
「傷つけ。そして落ち着け。」
「落ち着けません。隊長が私の性欲を満たさない限り落ち着けません。」
「一人で満たしてろ。」
「……。上等だこの野郎ー!!」
「何故服を脱ぐ!?」

私が捲った上着を隊長は全力で下ろすと、隊長は私がもうこれ以上問題を起こさぬようにと身体を抑えつけるとそこら辺にあった縄で締めた。

「隊長まさか、SMをご所望ですか?」
「勘違いすんな。そして鼻血出すな。」
「またまたー、」
「燃やすぞ。」
「ふっ、私の心は既に燃えていますがね………!」
「燃やす。」
「あああ!嘘ですよー!(本当だけど)」
「かっこの中丸聞こえだぞ、」
「てへっ!」

デレ要素皆無




「……………キモ。」
「ツンデレですか?」
「デレてねえ!!」