黒尾夜久とゲーム(+研磨?)の話



「ねえ、黒尾。どうして……?」
「……」
「あたしの何がダメだって言うの?」
「…別にお前がダメなわけじゃねえよ」
「じゃあ、なんで?こんなに頑張ってるのに、どうして……どうして研磨に勝てないの……!!」
「何やってんのお前ら」


机を挟んで黒尾と向き合いながら項垂れていると、職員室に行っていた夜久が戻ってきた。隣の席から椅子を引っ張ってきた夜久が、先ほどあたしが机に投げ出したスマートフォンの画面に表示されてるものに気付いて、納得した顔をする。


「あー、また研磨抜けなかったの?」
「もう本当有り得ないんだけど!アイテムも使ってルビーで時間延長もしたのにこの差おかしくない!?どうやったらこんなスコアでんの!!」


軽快な音楽を流しているスマートフォンを恨めしげに睨む。あたしに出来る限りのことはした。その甲斐あってスコアも自己ベストがでたのに、あたしの記録は2位で、1位には部活の後輩である研磨の名前が表示されている。そんなツムツムの画面を覗き込んだ夜久は感心したように相変わらずすごいスコアだなと呟いた。


「自己ベストだしても常にその上にいる研磨にいい加減心折れそう……」
「研磨にゲームで勝つなんて不可能なんだよ。諦めろ」
「ちょっと黒尾、それでも男!?諦めたらそこで試合終了じゃん!」
「ちなみに俺は研磨にゲームで勝てた奴を今まで一度も見たことがねえ」
「……」


遠い目をしている黒尾はきっと、今まで研磨に何度もゲームでこてんぱんにやられてきたのだろう。確かに研磨がゲームで負けるところなんて想像がつかないなあ。……やっぱり研磨に勝とうだなんて無謀なのかもしれない。


「でもやっぱり悔しい!あたしだってそろそろ1位になりたい!!」
「じゃあ、研磨がツムツムに飽きるのを待つんだな」



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ツムツムで常に1位を維持する研磨くんを妄想して可愛くて文にしてみたけど、落ちが見つかりませんでした。

音駒3年は頻繁に研磨くんにハートを送ってあげてたらいいと思います。あたしも研磨くんにハート献上したい!!
ちなみにあたしは最近はもうツムツムやってません←




2014/12/29

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