>> 1th text

ハロー。私は今何処にいるって?ここだよーここ、ここーーー!!


すまん、ふざけました。


「お鶴、この腰に差してあるのがお鶴が言った"かたな"というものか!?」

「おお…さわり心地のいい服だな。この白い部分はふわふわしていて気持ちいい。」

「そう、です。刀ですけど危ないので抜こうとしないでください!服が気持ちいいのは同感です。だから、返してください!白蓮さん!白雄さん!」

さて、この名を知らぬものは少ないはず。
白龍ちゃんが憎しみを抱き、復讐を誓う原因というかその出来事の被害者。
お分かり頂けたでしょうか?
いま、私は「マギ」の世界にいるとか何それチートじゃん!!!!!!!

どうしてこうなった?
本丸で、主くんの命で出陣して、何事もなく終わって帰って、眠くなったから眠って、起きたら何故か変な場所にいて、そこにたまたま来ていた2人に会って、こうなった。
あれ、よく分からない。
寝てる間に何があったの!?
出陣の時みたいに鶴みたく赤く染まってたし……?いや、殆んど反り血で安心したけどさ!
何処かに似ていると思ったら迷宮だし……?いや、まず何故一番奥に私がいるのかね!
まさか、かの白雄白蓮兄弟に出会うとか思わなかったし…?いや、特に白雄さん白龍に似すぎだろ…
感激しすぎて思わず涙を流しちゃうし…?いや、これは仕方ない。原作を知っている側としてはもう泣ける。
それで、名前聞かれて、保護されて、手当てされて、服とか洗ってもらっちゃって、色々聞かれて、こうなった。
いや、まてよ………彼らが生きていると言うことはエンジェル白瑛ちゃんと泣き虫きゃわたん白龍ちゃんがみられる………?まじで?

「……で、いいだろ!」

「な、お鶴」

「はい………?」

「よしよし、じゃ帰ろう」

What???何があった!?








****

結果として私はしあわせだと思う。

最初に会った白瑛ちゃんには凄い可愛い笑顔を向けられてなつかれて、たまに手作りお菓子で死にそうになって。

白瑛ちゃんの後ろに隠れて怯えていた白龍ちゃんはすっかり天使な笑顔を向けてくれるようになって。

悪餓鬼なジュダルはつんつんしながらも桃とか果物を渡したりと、なんだなんだ甘えてきたりとか可愛くて。

人見知りで内気だった紅玉ちゃんは今ではすっかり明るくて女の子らしくて、たまに私を挟んでジュダルと喧嘩して。

大切な人に何かするかと警戒していた紅炎は、何処からか現れては刀とか知っている事を聞き出そうとして。

いつでも何処でも根暗な紅明は紅炎に引きずり回されすぎるから鳩の餌やりを教えたらくっそハマって。

最初から何故かなついてた紅覇ちゃんは私の髪をよくいじくって楽しんで、私を姉のように慕っていて。

戦闘馬鹿な白蓮は鶴丸国永を勝手に使おうとするわ、刀がどこにあるのか調べるくらいには活発的で、馬鹿みたいな事件に私を巻き込みやがったりして。

誰よりも大人で基本的には優しい白雄は、女性顔だと考えると黒笑顔を向けてくる実は腹黒様だけど、私が心細くなったときはいつも側にいてくれて。

玉艶さんは、原作のイメージが強くて最初警戒していたけれど、とても優しくて強いお母さんの姿に"本当"の彼女はこうなんだと納得できちゃうし。

ほかにも、たくさんの人が私が思っていたよりも、「マギ」で知っていたよりも個性的で面白くて楽しくて。
いつの間にかキャラとしてじゃなくて人として大切になった。
だから、私は。



「白龍……、使命を果たせ…。戦い抜くと、誓え…今回の…、この暗殺を企てた人間はーーーーれ「馬鹿じゃないですかぁ!!!!死ぬなんて許さないですから!!!つか、人を勝手に救っといて死のうとするなんて何様だ、ばかぁぁぁぁ!!」

「……お鶴、………なぜ…?」

「おねぇちゃ、……グス」

とても優しい人達。
きっと玉艶さんが玉艶さんじゃなくなっている事にも気づいている。
そして、どうにかして元の"優しいお母さん"に戻そうとした事も。
けれど、その重荷を白龍ちゃんに背負わせることはゆるさんぞ!!!
天使白龍ちゃんがグレる姿など…見たくない。天使は天使のままでいてくれ。

私は、"刀剣女士"

つまり普通の人とは違う。
しかも、先に言ったはず!チートだとなぁ!!!!!!!

「白龍、ついてこられる?」

その質問に流していた涙を拭って強く頷く白龍ちゃん。マジ可愛い。

「よし、じゃあ生きよう!」

白龍ちゃんに微笑んで2人を見る。
白雄さんは命傷は負ってないものの重傷。戦うどころか歩くことすらままならないくらいに。
白蓮さん…は、原作でも見た通り重傷とかじゃなくて死に際。きっとあと数分で死ぬくらいには酷い。
けれど、"私"ならそれを治せる。


ふわっと手に黄色の光が集まる。
これは、私のエゴで、きっと残酷な事なのだろう。
私は"刀剣女士"であり"異端者"。
だから、最初に迷宮にいて、その迷宮の"神"であった。
え?分からないって?
簡単に言えばその迷宮にいた"付喪神"という刀のジンっす!!!!まあ金属器につかないし普通に生活出来るからずっっっと気付かなかったんだけど!
言ったろ?チートにレベルアップしたと。
だからなのか、スペシャル特典がいている!!!!
ここまで言えばお察しだろう?

「"鶴丸国永"として誓約を。その者達を"主"として認め、神気を受け渡す。」

意識のない2人を担いで、そして後ろから着いてくる白龍ちゃんを確認してまだ炎が回っていない道つくって歩く。


………これで、原作崩壊か。
まあ、大天使白龍ちゃんと聖母白瑛ちゃんとマイスイートハニー紅玉ちゃんとプリティーブラザー紅覇ちゃんの笑顔が見えるなら安いものさ!!





ごく稀に入るシリアス。
そして安定安心なるお鶴ちゃん。
完璧なる私得になりました!!けれど、くっそ楽しかったです。
1度は書いてみたい話だったので興奮して……
勘違い要素はほぼないけれど、多目に見てくださいな。
またのリクエスト参加お待ちしています!


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