修学旅行

『やっと着いたね』
「おお、旭川遠かったぜ」
「学校から羽田空港まで45分でしょー」
『そこから飛行機で90分だね』
「さらに札幌から電車で90分」
「そりゃ着く頃にはお昼になりますね」


修学旅行初日、旭川に着く頃にはすっかりお昼になっていた。
移動時間をちょっと舐めてたかもしれない。
お昼は電車で駅弁食べれたからいいんだけどね。
旭川に着いて最初にホテルにチェックインしたからみんな身軽だ。
今から動物園だもんね。
青木君凄いワクワク顔してるなぁ。


「よし、そろそろ動物園行こうぜ!」
『シロクマ見たい!』
「冬だったらペンギンの散歩見れたよねぇ」
「またいつかさ、冬にみんなで来ようぜ!」
「青木、気が早すぎだろい」
「間違いない。まだ入ってもないよ」
「冬にも来てみたいだろ!」
「まぁ確かに」
「はいはい、入口で喋ってねーで入ろうぜ」
「あ!上田ちょっと待てって!」
「青木絶対に一番が良かったんだよあれ」
「ちはるも行ってくれば?」


梨夏が全員分の入場券を買ってきてくれてそれを皆に配ってくれた。
そしたら上田君がさっさと行ってしまったのでそれを青木君が追い掛けている。
梨夏がちはるちゃんを煽ってるみたいだ。


「なぁ、そういや何でお前達も男女に別れたんだ?」
「何が?」
「一日のタイムスケジュールのやつだよ」
『ブン太それ今聞いちゃうの?』
「今思い出したんだよ」
「「あー」」
「何だよ、何かマズいことでも聞いたか?」
『ブン太声小さくして』
「なんでだよ」
「まぁ凛は気付いてるか」
『見てたら分かるよ』
「ちはるは青木のこと好きなんだよ丸井」
「は?」
「ちょ!声が大きい!」
「あーそういうことな」
「修学旅行チャンスだからね!ちはる!」
『頑張ってねちはるちゃん!』
「俺も応援するぜ片岡!」


ブン太が突拍子も無いタイミングで二人に疑問をぶつけた。
二人に聞いてって言ったのは私だけど今ここで聞いちゃうの?
まぁ色々あったから忘れてたんだろうけど。
ちはるちゃんが言いにくそうにしてるから梨夏がさらりとその疑問に答えてしまった。
ちはるちゃんは珍しく照れている。
あんまり恥ずかしがったり照れたりするタイプじゃないのにな。
なんだか可愛くて新鮮だ。


「お前ら早く来いって!」
「置いてくぞー!」
『今行くねー!』
「余計なことはしねえからさ。頑張れよ。何かしてほしかったら協力くらいはするからさ」
「丸井、良い奴だったんだね」
「なんだよそれ」
「や、人の恋路とか面倒臭いとしか思ってなさそうだし」
「ま、確かにな。でもお前も青木も良い奴だからな。上手くいってほしいだろい?」
『ブン太らしいね』
「おう!よし行くぞ!」
「「はーい!」」


私の手を取ってブン太が二人へと歩き出す。
梨夏とちはるちゃんも後ろから着いてきてるみたいだ。
初めての旭山動物園。
青木君程じゃないけど凄い凄い楽しみだ!


「フラミンゴだー!」
『普通に両足で地面に立ってるんだね』
「ずっと水に浸かってるイメージあるもんな」
「青木!フラミンゴ撮りすぎだって!」
「大丈夫だって!一杯になったら消してくから!」
「楽しそうだな青木」
「上田は?」
「俺、鳥の良さは分かんね」
「奇遇だね。私もだよ」


正門から入って最初に出迎えてくれたのはフラミンゴだ。
水に浸かってなくてびっくりした。
イメージはね、水に浸かって片足で立ってるもんね。
青木君が記録係りなのでフラミンゴの写真を撮っている。
ちはるちゃんはその隣でどのフラミンゴを撮るか青木君に指示している。
二人とも楽しそうだなぁ。
上田君と梨夏はなんとも言えない顔をしている。


「次行くぞ次ー」
『この後、旭山公園で桜も見るんだからねー』
「次も水鳥だって」
「へぇ」
「お前らほんと鳥に興味ねえんだな」
「鳥は」
「食べるものだよ!」
『二人ともここでそれ言ったら駄目だよ』
「冗談だって!」
「凛、そんな焦った顔しないでよー」
「お前ら結構顔マジだったぞ」


水鳥観察用の小道を四人で歩いていく。
青木君とちはるちゃんのことはもう放っておくことにした。
あの二人に付き合ってたら日が暮れてしまう。
サブのカメラを梨夏が持ってて良かった。


「なー上田は知ってんの?」
「知ってるよー私が教えておいた」
「見てりゃ分かるけどな」
『そうなの?』
「タイムスケジュール作ってる時の片岡の顔見てりゃ分かるだろ」
「流石察しの良い上田ですね」
「この修学旅行で上手く纏めたいんだろ?」
「そうだねー」
『梨夏はどうなのさ』
「へ?」
「俺もそれは興味あるわ」
「ジャッカルじゃねえの?」
「ジャッカル?いやいやいや!アイツは単なる良い友達ってやつだよ!」
『そうなの?』
「ふーん」
「なんだよ丸井その顔は!」
「面白くねえ答えだもんな」
「お前も早く誰か探せよ」
「いいんですー!マイペースに良い男を探すんだから!」
「上田は?彼女と長えの?」
「俺?ぼちぼちな」
「幼馴染みだっけ?」
「そんなもん」
『そうなんだ』
「他校とか寂しくなんねえ?」
「ねーな。うちが隣だし」
「試合とか応援に来てくれるんだっけ?」
「そ、だから寂しいとかは無い」
『大人っぽい意見だね』
「おお」


水鳥エリアをさっさと抜けたらペンギンエリアだ。
ペンギンって水族館なイメージあったから不思議な感じする。
青木君とちはるちゃん大丈夫かな?と振り返ったら二人で盛り上がりながらも着いてきている。
これならこのペースで大丈夫だろう。


『オウサマペンギンだ!』
「あ、イワトビペンギンもいるよ!」
「鳥は駄目でもペンギンは別物なんだな」
「女子でペンギン嫌いなヤツ居ないんじゃね?」
「お前らさっさと行き過ぎだっての!」
「ちゃんと皆でも写真撮ろうよー」
「お前ら二人が遅いんだろい」
「そーそー」


ペンギンを堪能して六人で記念撮影もした。確かに動物ばっか撮っててもね。
思い出なんだからちゃんとみんなでも写真撮らなくちゃ。


「凛ー!」
『はーい!』
「青木!俺らも撮ってくれ!」
「おー撮るぞ!」
『ブン太、近いよ』
「気にすんなって!これくらい普通だろ」


肩に腕を回されてる。
これ多分初めて、だよね?
ちょっと恥ずかしい気がする。
カメラからシャッター音が聞こえてやっと解放してもらえた。
青木君が口元を押さえて笑いを堪えてるのが分かる。


「お前何でそんな顔してんだよ」
「や、椎名さんまだ丸井に緊張すんだなと思ってさ」
『青木君!恥ずかしいから止めて!』
「丸井見てみろってこの顔」
「凛緊張しすぎだろ!」
『ブン太まで笑うの!?』
「三人とも楽しそうだねー次に行きますよー」


私達のこのやり取りは梨夏のカメラからのシャッター音で終わった。
ブン太との写真もその後の青木君と三人での写真も何か恥ずかしい気がする。
梨夏のは完全に不意打ちだ。


「すげえ!」
『アザラシ通ってったよ!』
「これが見たかったんだよね青木は」
「テレビで良く見たやつ!」
「上からも下からも泳いでってくれるんだねぇ」
「これはほんとすげえな」
「お、上田もやる気出したな」
「鳥エリア終わったからな」
『アザラシ可愛いねぇ』


円柱水槽はほんとに凄かった。
何かテレビで見るのと全然違った。
これはシロクマも期待して良いかもしれない。
なかなか円柱水槽から離れない青木君を上田君が引きずって隣のホッキョクグマエリアへと向かう。
シロクマって正式名じゃなかったんだ。


ホッキョクグマエリアも期待通り凄かった。
タイミングが良かったみたいでプールにダイナミックに飛び込む姿が見れたのだ。
青木君も良い写真が撮れたみたいで満足そうだった。
結華ちゃんと跡部君にもお土産買えたから良かった。
ブン太は芥川君に買ってるみたいだ。
赤也君には最終日に買うつもり。


「あっという間に閉園時間だな」
『昼からしか来れなかったもんねぇ』
「写真色々撮れたから満足だぞ!」
「青木ほんっと嬉しそうだねぇ」
「一回は来てみたかったんだよここ!」
「んじゃ桜見に行こうぜ」
『一年に二回桜見れるとか贅沢だよね』
「間違いない!」
「凛、その桜色のワンピ似合ってるね」
「だろい?」
『ありがとう』
「何で丸井が嬉しそうなんだよ」
「一緒に買いに行った時のなんだよ」
「お前ほんとデレデレだよな」
「別に普通だろ」
「丸井自覚無いんだね」
「まぁ去年よりはいいな」
「確かに」
「椎名さんが居て良かったわ」
『うん?』
「凛と丸井が付き合ってくれて良かったって話」
「世話かけて悪かったな。色々あったんだろ?」
「気にすんなって」
「うちら好きでやってただけだからさ」
「今は落ち着いたしね」
「よし、桜見に行くぞー!」
「その後ジンギスカンー!」


隣の旭山公園へと移動した。
私達からしたら季節外れの桜だ。
こっちからしたら普通なんだろうけど。
満開とまでは言えなかったけどそれでも充分に綺麗で。
六人が六人とも言葉にならないみたいだった。


「これ絶対に六人で写真撮りてえ」
「うん、凄い桜綺麗だもんね」
「俺さ、なんか言葉が出て来なかったわ」
「青木、後で凛と二人でも撮ってくれよ!」
「いちいち言わなくてもちゃんと撮ってやるよ」
『本当に綺麗だね』
「あ!ちはると青木そこでストーップ!二人もそこちょうど良いから撮ってあげる!」


梨夏がさりげなく青木君とちはるちゃんに声をかけている。
本当にさりげなくだ。タイミング良かったから撮ってあげますよみたいな感じ。
それに二人でピースサインをして答えている。
そりゃせっかくなら青木君との二人の写真ちはるちゃんも欲しいよね。


「お前ら二人の写真これでいい?」
「おー!良く撮れてんな」
『ありがとう青木君』
「椎名さん、ちょっと一人でその桜の下立ってみてよ」
『え?』
「や、桜色のワンピースだし絵になる気がして」
「確かにー凛、私も撮るから!」
『えぇ』
「凛、ちょっとだけだから立ってみろよ」
『もう、分かったよ』


一人で写真を撮られるとは思ってなくて気恥ずかしかったけどライトアップされた桜の下二人が写してくれた写真はこれは本当に私なんだろうか?と思ってしまうくらい綺麗な構図だった。


「俺、カメラはまりそー!」
「私も!」
『明日は私と上田君が記録係りだからね』
「お前ら撮るのに夢中であんま写ってないだろ」
「せっかく面白くなってきたんだぞ」
「俺にも撮らせろって」
『明日はクマ牧場ではしゃぐ青木君が撮り放題だね』
「クマ楽しみだよなー!」
「温泉も楽しみだねー」


青木君と梨夏には申し訳ないけどこれは最初に決めたことだ。
毎日記録係りを変えること。
じゃないと極端に写る数が減ってしまう。
最終日は撮るのが上手だった二人に任せることにしてある。
旭川市内で予約しておいたジンギスカンのお店で夕飯を食べてホテルへと戻った。
一日あっという間だったな。


「凛ー」
『何ー?』
「丸井とはどこまでやったの?」
『ちは、ちはるちゃんなんてこと聞くの!?』
「だって合宿だったでしょ?」
「私も気になるー!」
『梨夏まで?』


ホテルに戻って一番に大浴場へと向かった。
こうやって気兼ねなく友達とお風呂に入れるってのも良いなとか思ってたのに。
二人とも何でそんなこと気になるのさ!
身体を洗って湯船に浸かってたら凄い恥ずかしいことを聞かれちゃったよ。


「気になるでしょ?」
「凛結構良いおっぱいしてるし」
『梨夏!ちょっと!触らないでー』
「梨夏よりは小さいかな」
『梨夏と比べないでよう』
「ん、柔らかい柔らかい」
『ちはるちゃんまでやーめーてー』


あぁもう何で二人して触ってくるかなぁ。
梨夏なんて私より全然大きいんだから自分の胸触ってくれてたらいいのに。


「で、どこまでやったの?」
「まぁこの反応だとまだやってないよね」
「確かに」
「キスくらいはしたんでしょう?」
「あ、ビンゴですよちはるさん」
「顔が赤くなりましたね」
『か、からかわないでよう』
「からかってないよ」
「そうだよ凛」
『二人とも楽しそうだよ顔が』


胸からやっと手が離れたと思ったのに最初の質問を忘れてくれるつもりはなさそうだ。
そんな楽しそうな顔をしてからかってないだなんて嘘だと思うんだけど。


「凛はさ、丸井が初めての彼氏でしょ」
『そうだよ』
「私と梨夏はさ経験あるからさ」
『確かに二人とも彼氏が居た時期あるもんね』
「避妊はちゃんと丸井にしてもらいなさいよって話」
『う』
「まぁ丸井が凛のこと大事にしてるのは分かるからそこら辺も大丈夫だとは思ってるけどさ」
「一応ね。こういう話ってここくらいでしか出来ないからさ」
『わ、分かった。でもきっと当分先だよ』
「こういう話は早くしておく方がいいの」
「そーそー何があるのか分かんないんだからさ」


合宿の時にブン太にも宣言されたけど、どう考えたってそういうことを出来るチャンスってのが無い気がする。
私もブン太も常に誰かがうちにいる様なものだし。
って!これじゃ私が早くブン太としたいみたいじゃないか。
慌てて自分のヨコシマな考えを頭から追い出すことにした。
そんなの恥ずかしすぎる。


「案外直ぐに来ちゃったりするんだよ」「確かにね」
「だからちゃんと覚悟しときなね」
「土壇場になってビビって断ったら凹むのは男だからね」
『うん』
「丸井ならきっと大丈夫だよ」
「アイツは経験豊富そうだもんなぁ」
『初めてって重たくないかな?』
「や、逆でしょ」
「私もそう思う」
『え?』
「もし凛が初めてじゃなかったら落ち込むよねアイツ」
「分かるそれー」
『そんなもの?』
「丸井は絶対にそっち派」
「だから気にしないのー」


二人に交互にぐりぐりと頭を撫でられた。
確かに合宿の時も初めてじゃないって勘違いして慌ててた気がするけど。
せっかく二人が教えてくれたんだからちゃんと覚悟はしておこう。
って言ってもどう覚悟していいのか全然分かんなかったけど。


「お前ら風呂長すぎじゃね」
『ブン太?』
「凛を待ってたわけですか」
「青木達はー?」
「ゲームコーナーで卓球やってんぞ」
「風呂上がりに元気だな」
「私も混ぜてもらおー」
「俺、ちょっと凛借りるわ」
「いいよいいよ。今からは一人占めしなよ」
「後からちゃんと部屋まで送ってねー」
「おー」


大浴場から出た所にあるソファにブン太が居た。
どうやら待っててくれたみたいだ。
さくさくとちはるちゃん達と話を進めて二人はゲームコーナーへと行ってしまった。


「浴衣にしたんだな」
『ブン太似合うね』
「凛も似合ってんぞ」


パジャマも持ってきたんだけどどうせならって梨夏に言われて三人で浴衣にしたんだった。
お風呂上がりは合宿の時も見たけど浴衣姿は初めてで新鮮だ。


「ちょっと散歩に行こうぜ」
『散歩?』
「ホテルの中庭に桜が咲いてんだって」
『わ、また桜見れるんだね』
「お前ならそう言うと思ったんだよ。んじゃ行くか」
『うん』


ホテルの中庭の真ん中に一本だけ桜の木があった。
結構大きい。ライトアップされていて綺麗だ。


「一日あっという間だったな」
『だねぇ』
「やっと二人きりになれたわ」
『え?』
「や、朝からずーっと六人だったろい?」
『確かにそうだねぇ』
「お前と一緒なのはいつも通りだけど二人きりが無いの辛かった」
『いつもだって学校の帰り道くらいだよ?』
「そうなんだけどよ、何か俺合宿終わってから駄目みてぇ」
『駄目って何が?』
「足りねぇの」


何が駄目で何が足りないんだろう?って思った瞬間にはブン太の腕の中だ。
何だろう、いっつも突然抱きしめてくるから咄嗟の反応が出来ない。
今から抱きしめるぞって言われても恥ずかしいけど。
ぎゅうと抱きしめるから苦しいくらいだ。


「シャンプー変えた?」
『梨夏がこれ良い匂いするよって貸してくれた』
「いつものも良いけどこれも良い匂いすんな」
『そしたらこれに変えようかな?』
「や、前のも好きだから変えんな。旅行中だけにしとけ」
『分かった』
「すげーそそる匂いする」
『あ、ちょっ!ブン太!』


抱きしめた力が弱まったと思ったらブン太が髪の毛の匂いを嗅いでいて、耳から首筋へと鼻先が掠めていく。
これは嫌な予感がするって思った時には既に遅くて首筋に鈍い痛みが走った。
ここ、絶対に服で隠れない所だよ。


「今日はこれで我慢しとくわ」
『ここ絶対に隠れないとこ』
「いいだろい。見知ったヤツしか居ねえし」
『そうだけど』
「俺も色々我慢してんだからそれくらい許せって」
『もう』


そんなに可愛く言ったって四人にからかわれるのは私なんだよ。
抗議しようと思ったのに小さい子が悪戯を成功させた時みたいに無邪気に笑ってるから何にも言えなかった。
その顔もズルいよ本当に。


「あ、こっちも貰っとくわ」
『何を?』


何を?って聞くだけ野暮な質問だった気がする。
ブン太はそれに答える代わりに私の唇に触れるだけのキスをした。
不意打ちみたいな一瞬のキス。
私、気絶しちゃわないだろうか。


「顔赤いな」
『ブン太のせいだよ』
「そろそろ戻るか」
『皆まだ卓球してるかな?』
「ゲームコーナー覗いてみるか」
『ブン太』
「おー」
『いつもドキドキくれてありがとね』
「何だよそれ」
『恥ずかしいけど死にそうにドキドキするけどやっぱり嬉しいから』
「俺もだよ」
『え?』
「俺もドキドキしたりすんの。お前だけな」
『そうなの?』
「当たり前だろい。何言ってんだお前」
『余裕そうな時多いから』
「合宿の時なんてかなり余裕なかったろ」
『あれは跡部君のせいだったし』
「まぁな。明日も目一杯楽しむぞ」
『温泉楽しみだね』
「おお。沢山思い出作ろうな!」
『うん!』


結局私達がゲームコーナーに行った時には既に皆部屋に戻った後だった。
部屋までブン太に送ってもらったけど二人に即座にキスマークを見付けられてかなり恥ずかしかった。
明日も朝早いんだからさっさと寝ないとなのに。
でもこのメンバーで修学旅行来れて本当に良かった。
後三日間。沢山沢山良い思い出作れますように。

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