02

それは突然の出来事だった。
酷い耳鳴りと頭痛がして目が覚めるとそこは真っ白な世界だった。
確かにさっきまで寝ていたはずなのに。
これはどういうことなんだろう?


「突然ゴメンネ」
「君は?」
「名前は言えないんだ」
「どこにいるの?」


真っ白な世界には自分しか居ない。
声がどこからか響いてくるけれどその主の姿はどこにも見当たらない。


「近くにいるよ」
「どこにも居ないよ」
「時間が無いんだ」
「意味がわからないよ」
「カノジョ一人では成し遂げられないカラ」
「何の話?」
「カノジョをタスケテあげて」
「助けてってどうしたら」
「セツメイする時間がタリナイ」
「それじゃ無理だよ」
「カノジョをサガシテ。君達のチカラがヒツヨウだ。最後にキミのナマエをオシエテ」
「名前は―――――だよ」
「時間がナイ。頼んだよ―――。サイゴにヒトツダケ」
「お前の名前は?」
「シナナイデ」


は?死ぬなってどういうことだよ?
自分の名前は伝わったのか?
大きな衝撃音と共に脳裏に一人の女の子の姿が焼き付いた。
これが声の主が言ってた彼女なんだろう。
真っ白な世界が暗転していく。
それと同時に自分の意識も深く深く沈んでいった。


夢なんだろうか?
でもさっきの頭痛が夢だとはとても思えない。
考えなくちゃいけないのに集中しようとしても意識が飛散していく。
あのこはいったい誰なんだろう?
そこでぷっつりと意識が途絶えた。


短くなっちゃった。これが彼らに起こったことです。言葉遣いは違っても大体みんなこんな感じ。
2018/04/18

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