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「俺の手元には、真崎透、華宮女子中等部3年。幸村とは電車で出会い、立海生を嫌悪。仁王と何かしらの関係があるという分かりきったデータしかない」
「データ?なんか堅苦しいね」
「え、ていうか幸村君に電車でって…、お前が幸村君にひどいこと言った女かよぃ!?」
「あー…、多分そう」
ひどいことって…。まあそうだけど。
「なんでそんなこと言ったんスか!?部長傷つけて楽しいんスか!?」
「いやいや、そんなつもりないから」
今にも掴みかかってきそうな天パ君に苦笑いで否定すると、不満気な視線を送られた。
「どういうことッスか?」
「あー…、柳君が聞きたいだろうことも含めて話すわ。それでも聞きたいことあったら話し終わった後に聞いて」
私の言葉に頷くのを確認して再び口を開いた。
「柳君以外のみんながどう聞いているかは知らないけど、立海生が嫌いって言ったのは本当だし、その気持ちに嘘はない。ただ、幸村君が悪いことをしているわけじゃないからひどい言葉だったっていうのは自覚してる」
「ならやっぱり傷つけただけじゃないスか!」
「立海生嫌いの理由は、まあ色々あるんだけどそれはまあ秘密で。ただ、その言葉を言ったのは幸村君を守るためでもあったんだよね」
「守る…?」
全員が意味がわからないと表情に出しているのを見て、小さく溜め息をついた。
「ある程度察しがついてると思うけど、雅と私は一応恋人関係。それで…、雅の私への依存っていうか束縛は異常でね」
そういうとみんな目を見開いてこちらを見た。
「…いや、先程の光景を見れば予測はできたが」
「あの仁王が人に依存とか、ありえねえだろぃ」
「それが…、幸村君への言葉と関係あるのですか?」
恐る恐る口にされた疑問に、小さく笑った。
「電車で会った時はもう関わらないだろうと思ったけど、再会してみれば立海生。私と手なんて握ったなんて雅に知られたら、幸村君死んじゃうよ」
だからもう関わらないように切り捨てたの。と続く言葉は多分聞こえてないんだろう。
全員が顔を真っ青にして固まっていた。
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