出会い (9ページ)
「部屋をひとつやるから引き篭もってろ」
「名前君は僕の隣の部屋使いなよ。開いてるし、いいですよね土方さん?」
「勝手にしろ」
「名前と同じ部屋じゃないんですか?」
「仮にも男と女を同じ部屋に置いてはおけねーだろ」
「あっ・・・」
しーっと名前は自分の口下に人差し指を持っていく。黙っていた方がいい、と言っているようで千鶴は口を閉じた。
「名前君、毎朝僕を起こしに来てね」
『はい。分かりました』
「それ以外はとりあえず部屋にいて」
『はい。あの・・・それで千鶴は』
「あぁ、あの子なら多分、部屋に閉じ込められるだろうね。動き回られても面倒だし」
『あの子だけでも自由にはなりませんか?』
「無理だね。まだ殺さないだけありがたく思ってほしいところなんだけど」
『そうですか・・・』
千鶴は部屋に閉じ込められる。俺も決して自由という訳ではないから今は大人しくするのが最善・・・か。