第四衝突 【87ページ】
待ち合わせとして指定された場所は学校から家に帰るまでの道にある少しオシャレなカフェだった。…落ち着かない。普段はこんなところこないし。来ても絵麻に誘われたからってくらいだ。ソワソワと待っていれば、棗兄さんは5分くらいして来た。
「待ったか?」
『い、いえ』
「注文は何にする?」
『あ、ミルクティーで』
棗兄さんを待って、未だ注文していない私を気遣ってくれる。椿さんと卵違いだなんて驚きだよ、本当。
「さっそくで悪いがどこで躓いた?」
『砂漠エリアです。雑魚敵は倒せたんですが、ボスが倒せなくて。ゲーマーの妹の絵麻とプレイしましたが二人とも倒せませんでした』
「そうか。やっぱり砂漠エリアは修正だな」
『私達の意見でいいんでしょうか?』
「あぁ。ゲームに熱を入れてくれる奴ってなかなかいないんだよ。ありがとな、助かる」
『いえ』
でも本当にいいのかなぁ。確かに絵麻と私は結構ゲームに熱中するけれど。基本としなっていいのかは少々不安が残る。
『今回は私が呼び出したので奢りますね』
「いや、初めから奢られるつもりなら駄目だが。いいよ奢ってやる」
『あ、ありがとうございます』
発売前のゲームができて感想言うだけでいいだなんて。申し訳ない気もしなくはないけれど。
棗兄さんはまだ外回りがあるらしく、そのまま私達は別れた。
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