第四衝突 【81ページ】

喜んでもらえてよかった。絵麻も楽しんでる。家族で盛大にお祝いするなんてなかったもんね、私達。

一通り騒ぎ終わった後、リビングから追い出された。今からは大人の時間なんだって。どうせお酒でも飲むんだろう。そうして部屋に戻った私だけど、どうしても喉が渇いてしまってリビングへ向かった。



『あれ、絵麻。どうしたの?』

「携帯をリビングに忘れちゃって」

『そっか。なら一緒に行こ』



リビングはまだ騒がしくて。何やら嫌な予感がした。だから部屋に戻ろうと思って、絵麻にも促したのだけど。



『絵麻、もど「迷惑なんだよ!!」



遅かった。リビングにいる兄弟たちは私達に気づいていないみたいで、昴兄さんは言葉を続ける。



「ずっと男ばっかでやってきたのにあいつらが来てから風呂にも気を遣うし、トレーニング後も裸でいられないし!!」



絵麻は傷ついた顔で振り返り、私の横を通り過ぎて行った。



『絵麻!!』



私の叫び声でその場にいた要兄さん、椿兄さん、梓兄さん、そして昴兄さんが階段を上ってきて私と目が合わせ、顔を顰める。



『昴兄さん、私はいいから早く絵麻に謝ってきてください。椿兄さんも。梓兄さん、椿兄さんが余計なことを言わないように付いていってください』



昴兄さんがあんなことを言ったのはどうせ椿兄さんのせいだろう。どうやらその予想は当たったらしく、大人しく二人して絵麻の元へと向かっていく。すれ違いざまに梓兄さんが謝ってきた。



「ごめんね。本心じゃないんだよ。椿にからかわれて勢いで言っただけだから」

『梓兄さんは悪くないでしょ?だから私はいいから早く行ってください』



………最悪。
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