第三衝突 【54ページ】
ピンポーンと朝食の準備をしていた時にインターフォンが鳴り、そしてドアの外から声がした。
「ちぃちゃん」
「ちぃー」
そしてもう一つの声の主。
『絵麻』
優しく私を呼ぶ声。この声は絶対間違えない。ずっと聞いてきたんだもん。
「お姉ちゃん…」
不意に光さんが近付いてきて私にそっと囁く。
「実はお前がシャワー浴びてる時、連絡入れておいたんだ。誰かが警察に行く位の勢いだったからね」
星が付きそうなウインクをされてしまい、私は視線を彷徨わせる。こういうときどうすればいいのか分からない。
「開けるわよ」
「…はい」
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