第三衝突 【51ページ】
朝になり、急いで着替えて準備をする。絵麻を迎えに行くために。琉生兄さんと待ち合わせをしていた。
「おはよう、あだ名ちゃん。髪、セット、して、あげる」
『ありがとうございます』
私としては髪の毛なんてどうでもいいのだけれど一緒にいる琉生兄さんが恥じをかいてしまうのは嫌だ。それに初めて会うからどんな人なのか知らないけれど、これから会う光兄さんという人はそういうことには厳しい人らしい。要兄さんは個性の強い子だよってって言っていた。あなたも中々のインパクトですよって言わなかった私、偉い。
「できた、よ。あだ名ちゃん、行こっか。ジュリさん、も」
「あぁ」
『うん』
絵麻に何て話そうか。先程まで少し考えていた光兄さんのことは頭の中から消えていた。
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