第二衝突 【21ページ】
うーん、これなら大丈夫かな?今の格好は短いデニムにTシャツの重ね着、そして上からカーディガン。変じゃないよね。
『絵麻、これでいい?』
「うん。大丈夫だよ、お姉ちゃん」
いつもはほったらかしの髪を整えて、大き目の星がついたネックレスを身に着ければ準備完了。そんな私に対して絵麻はピンクのレース生地の服にかぼちゃパンツを着ていて、ものすごく女の子らしい。
『やばっ、そろそろ行くよ絵麻』
マンションの前にはもう車が止まっており、私たちが近づくとスムーズにドアを開けてくれた。
「2人ともかーいー♪」
そう顔を覗かせるのは椿兄さん。彼は後ろに乗っていて、梓兄さんが運転している。
「し、失礼します」
…だよね。手を広げて待っている椿兄さんの隣より、運転している梓兄さんの隣を選ぶよね。私は必然的に椿兄さんの隣に座ることとなった。移動だけでも疲れそう…。
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