第五衝突 【133ページ】
体育大会はどんどん進行していって、ついに最後のリレーとなった。ちなみに男子の戦いのため、私は参加しない。私のチームのアンカーは風斗で、絵麻やまほちゃん、和馬たちのチームのアンカーは侑介だ。全学年混合だから1年も3年も一緒なんだよね。
「風斗、こればっかりは絶対負けねぇからな」
「ふーん。僕に勝てたらいいね。馬鹿な兄さん」
スタートと同時に私達のチームが先行。風斗にバトンが渡った少し後に侑介にもバトンが渡った。
「待て風斗ぉぉぉぉぉ!!」
「待てって言われて待つ馬鹿なんていないでしょ」
生徒の応援席へと走ってくる。
『頑張れー、風斗ー!!』
私はチームの風斗を応援する。絵麻は侑介を応援するだろうし。風斗を応援してあげないと不公平じゃない?けれども、私達の前から抜けた時侑介が風斗を抜いた。
「頑張るねぇゆーちゃん」
「今度は風斗も巻き返したよ」
「風斗も相当な負けず嫌いねぇ」
同じようなスピードで進んでいく彼ら。1位争いをしていたのだけれど。
「あーあー。最終コーナーでこけちまった」
「二人が転倒している間に違うチームに抜かれちゃったね」
「本当、何してんだか」
結局、このリレーは違うチームの勝ちとなった。男って本当馬鹿じゃないの…。
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