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場所を移して、生徒会室。

もちろんあれからちゃんと授業には出た。
皆にどこ行っていたのかと聞かれて、風紀に捕まって指導室にいたと言ったら爆笑を貰ってしまった。


そして今は、球技大会の書類処理中。
つい2週間先にあるのにまだ種目しか決まっていないらしい。って、他に決めることあるのか?



「ええっと……バスケ、バレー、サッカー…あとドッヂボールですかね」


他にも卓球、テニスなどが挙がっていたが、毎年色々な球技をしているため、今回はなし。副会長は絶対テニス顔なのに、残念だ。



「へえ、ドッヂあるんだあ……なんか意外かも」

「俺も思った」

「……ドッヂが毎年、一番…波瀾だ…」

「へえ、そうなんですかー?」

「まだ、勝つ見込みが高い…からな」


確かに他の種目は運動部が有利だな。一応、少しでも公平にするために例えば、バスケ部はバスケ以外の種目しか出れないとか言うルールはあるらしいけれど。



「バスケどいえば、剛はバスケに出るんだよねぇ?」

「なんで?」

「だって前に、昔バスケ部だったーっていってなかった?」


もしかして間違えたかと思ったら、「覚えてたんだな」とかちょっと嬉しそうな剛の顔が見れて。

覚えてるに決まってるだろうなんて言わなくても分かるだろうから言わなかった。




「で、他に何を決めるんですかあ?」

「ああ、あとは……」

「優勝商品、なんか思いつくもん」



副会長が俺に教えてくれようとしたのに、それよりも早く重い声が響いた。

「……………」


「各競技の商品は食堂券一週間とかでいいだろ、総合優勝の商品考えろ」


「は、ぁーい…」


修斗は一人、少し離れたソファに腰掛け書類をめくっている。
さっき会った時、話途中で出てきてしまったからなんだか居心地が悪い。でもだからと言って謝る気もせず。



「去年の商品はなんだったんですかぁ?」

「たしか…生徒会の一人と食事をとれる特権だったんですが、なんせ特権を使えるのもクラスで一人なので、ものすごく揉めた見たいですけどね」


うわあ。なぜそんな生徒会は神化しているんだろうか…たしかに顔がいい人が集まってはいるけれど。
食事くらいいつでも、なんて思ったけれどそんなことをしたら親衛隊に制裁されるらしいと美山先輩が教えてくれた。


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