チャラいお隣さんの意外な一面




『おはようございま…………!?』



4月1日、今日から新社会人。気合を入れてドアを開ければお隣さんのドアも開いた。今日は起きるの早いんだ、なんて思いながら挨拶していたら知らない女性が立っていた。………えーっと、誰?昨夜は珍しく喘ぎ声が聞こえないなと思っていたけれど、そんなことはなかったのだろうか。

固まった私を見て彼女は笑う。だってお隣さんのお相手なんてどう接すれば良いのかわからないし。あと数十秒でいいから早く家出れば良かった!



「悪い悪い。朝日奈光だよ。仕事の都合でこの格好してるだけ」

『え、あ、なんだ。びっくりしたー…。朝日奈さんだなんて』

「キレイでしょ」

『ものすごく綺麗な方だなって思いました!』

「アンタは素直だね」



女の人の格好をしているのに頭を撫でる手は大きくて。なんだか変な感じ。

化粧品について詳しかったのは合点がいった。自分も使うからだったんだ。



「今日から仕事?頑張んなさいよ」

『はい!』



いつもより高い声を出す朝日奈さんは本当に女性みたいだ。なんて言うか近所のお姉さんって感じ。イメージだけど。

って、早く行かなきゃ。乗りたい電車に遅れちゃう。そりゃ1本くらい逃しても余裕の時間に着くようにしてるけど…。やっぱり余裕を持って着きたい。

朝日奈さんに断りを入れて駅までダッシュ。どうにか想定通りの電車に乗った私は安心して次の乗り換えを確認していた。





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