5日目


あれから椿君と正式にお付き合いを始めた。椿君のものをもう一度買い直して、合鍵を椿君に渡して。あぁ、椿君のご実家にも挨拶に行った。兄弟が多いって聞いてはいたけれど圧巻だった。迷惑をかけただろう梓さんに謝って。右京さんにいつでも遊びに来てくださいと誘われて。棗君は良かったな、と一言言ってくれた。

椿君が私の家に来たり、私がお邪魔したり。それなりに充実している。お互い忙しいこともあって多く会えるわけじゃないけれど、もし椿君の足枷に私がなるようなら自ら別れる覚悟は持って付き合っているつもりだ。

付き合い初めてから何で家出をしたのかと聞いてみたけれど、答えてはくれなかった。聞かせたくないのか、言いたくないのかは分からないけれど。

椿君は構ってちゃんだ。まぁ、居候してた時から感じていたけれど、かなりの構ってちゃん。何か家事をしていてもくっついてくるし、可愛いのだけれど、はっきり言って邪魔な時が多い。椿君、危ないから離れてって。



「そーいやさ、ペットはもう飼わない?」

『うん。もういいかな。ペットならここにいるし』



ね?なんて手を握ればぎゅっと握り返してくれる。椿君は絶対前世犬だったでしょ。



「良かったー。陽葵がペット飼いだしたら絶対、俺、嫉妬するからね」

『ペットにも嫉妬しちゃうの?』

「うん。俺の陽葵なんだぞーって」

『じゃあ、よそ見しないように繋いでてね』

「もっちろん!」


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