☆とある休日



「なぁ、胸が大きいと肩は凝りやすいのか?」

『…どーしたの、棗君。そんなセクハラして』

「いや、名前は凝ってるのかと思ってだな」



そこそこ凝ってるけど、と言えば棗君は突然私の肩を揉みだした。酷く凝っているというわけではないけれど、人にしてもらうマッサージというのは気持ちの良いもので。気持ちいい、なんて言葉が自然と漏れた。



「もう少しやってやるから、うつ伏せになってくれ」

『はぁい』



何かわからないけれど、棗君がやる気な内にその恩恵を受けさせてもらおう。



『あー…そこ、気持ちいい』

「ここか?」

『うん。あ、んっ…』

「………」



急に静かになった棗君が気になって振り向いてみれば、彼は何とも言えないような難しい表情をしていた。

どうしたの、と聞けば、何か変な気持ちになってくるなコレ、なんて。やばいと思ったときは手遅れだった。



『ちょっと、何してるの、棗君』

「んー…、マッサージ代でももらおうと思ってだな」



マッサージは棗君の善意で始めたものだろう。それのお代を求めるってどうなんだ。それに身体で、なんてどこの変態だ。

パチンとブラのホックが外れる音がする。彼の手はあっという間に腰に回って、私を仰向けにひっくり返した。



『………もう、仕方ないなぁ』

「ちゃんと揉んでやるから、な?」

『棗君、おっさんくさい』



え、いいかと思ったんだが駄目だったか…。少しショックを受けている棗君に腹筋を使って私は唇を重ねる。



『ね、やるの?やらないの?』

「今更止めるわけないだろ」



そう言って棗君は噛み付くようなキスをした。




[*prev] [next#]


戻る
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -