☆愛してるゲーム




※お下品な会話



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コンと空のビール缶とテーブルが少し当たった。今日は仕事のなかった要さん、いつの間にか日本に帰ってきていた光さんと3人での宅呑みだ。参加したがっていた双子は仕事で地方に行ってるし、私たちを止める雅臣さんも右京さんも今夜はいない。子供たちが寝ている時間に悪い大人はこうしてお酒を嗜むのだ。

良い感じに酔いが回って来た。あー、もう少しで切り上げないと部屋に戻れなくなっちゃうな、と思う程度には思考回路は正常で。また飲んだって絵麻に怒られそうだな、なんて思う余裕もあった。



「そういえばさ、この前、檀家さんと愛してるゲームしたんだよね」

「愛してるゲーム?なんだそれ?」



見てみた方が早いんじゃないかな、なんて要さんは言って。私の耳元で”愛してるよ”と呟く。油断していた私は反射的に耳を塞ぐ。あ、あんな声反則だ!卑怯だ!

ソファから逃げ出そうとしていた私の腕を掴んだ光さんはぐいっと自身の方に押し込めて。要さんとは反対の耳元で”愛してる”と呟いた。



『ちょっと、なんなんですかアンタ等』

「あはは。名前ちゃん、真っ赤っかだね。名前ちゃんの負け」

「へぇ。照れたら負けなんだ。じゃあ負けた名前にはお仕置きかなー」



なんでそんな理解が早いんですか光さん。って言うかマジで止めてください。耳が孕む!!

咄嗟に逃げて二人から距離を取る。あぁ、でもやられっぱなしは悔しい。少しくらい見返したい。

ぎゅっと2人ともまとめて抱き着いて。なるべく艶っぽく愛の言葉を述べてみたのだけれど、嬉しそうに笑うだけだった。



「…へぇ、そんなに俺らのこと好きだったなんてね」

「ちゃーんと愛してあげなきゃね」

「俺、3Pは好みじゃないんだけど」

「どうせ穴兄弟だし、面白そうじゃない?ひーちゃんがしないって言うなら独り占めできて嬉しいけど」

「まさか。こんな面白そうなこと引くわけないだろ」

「だよね」



不穏な会話をしている内にリビングを去ろうとしたけれど、簡単に見つかって。ひょいっと横抱きされれば大人しくする他ない。

え、ちょ、本気ですか。何、名前、初めてなの?さんぴーは経験ないです…。じゃあ優しく教えてあげないとね。

バタンと自室のドアが閉まったことで私は逃げられないと観念した。



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