★たまったもんじゃない
これはない。これはない。

過去一番の羞恥に私は目を閉じた。そうすれば次に瞼を開けたとき、何事もなかったことにできるのではと思ったから。らしからぬ現実逃避はやはり逃避なだけで、現実は変わらなかった。恐る恐る瞼を持ち上げても、眼前の光景は変わらない。自分の上に跨っている椿を見上げる。



『え、えーっと椿?』



ナカに感じる異物感。何だか寝苦しいと思っていたらお前のせいか。良い夢だったのに、途中から悪夢に変わったんだぞ。どうしてくれる。



「んー?どうったのー?」

『どうして私の上に乗ってるのかな?』

「どうしてってナニするために決ってんじゃん★」

『んあっ!?』



急に腰をゆすられて、目の前が瞬いた。眠っていてもきちんと感じていたようで。濡れそぼったソコからグチュグチュと卑猥な水音がなる。

一体どうしてこんな状態になっているのか説明を要求しても無駄なのだろう。相手が椿なだけに。でも、私はただ普通に寝ていただけだ。興奮要素なんて一つもなかったはずなのに。



『ひゃっ、ん、あぁっ』

「随分、余裕だねっ」



椿は喉を鳴らして。

まずい。これはまだまだ続いてしまいそうだ。明日は学校だというのに。おまけに体育があるというのに。…見学しよう。体力的に無理だし、身体中に鬱血痕があるだろう。そんな中で着替えることができるほど私の神経は図太くない。



『あ、あっ…椿ぃ………っ』



私は考えることを放棄して、ただ、今、与えられている快楽に夢中になることに決めた。


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