衣装に興奮した四日め

…暇だ。休みをもらって四日目。まだ半分もあるのに暇すぎる。昨日からゆっくり過ごしすぎだと思う。いや、まぁ、主に腰の痛みのせいなんだけど。ちなみに総司くんは体調が少し戻ったみたいで元気に見廻りに行きました。あれだけしたのに…。若さってすごい。

あまり屯所から一人で出ないように言われている私は基本誰かを誘って町に出る。だから私が暇でも皆が忙しそうに働いている以上、遊びに行きたい等と言い辛いのだ。千鶴ちゃんのお手伝いをしようにも手出しし過ぎたのか京香ちゃんは大人しく部屋で待ってて!なんて言われる始末だし。暇だなー。部屋でごろごろ寝転がって時間を潰していると、ひそひそと何やら話し声が聞こえて来た。…三馬鹿か。うん、仕事終わったなら構ってもらおっと。



『私も連れてって!』



土方さんに見つからないように島原へ行く算段を立てていたのは聞こえていた。私も連れてってくれないと土方さんに口を滑らせちゃうかもー、なんて言えば青い顔で連れて行く!と言ったのだった。

島原に慣れなくてあっちこっち向いている私をはぐれないように原田さんが手を繋いでくれて。こっちだ、と案内されたのは私ですら二度ほど来たことのある角屋。芸妓を呼んで、お酒を飲んで…うん、お酒はちゃんと楽しい程度にね。私は節度を持って楽しんでいたけれど、三馬鹿はやっぱりというか完全に酔いが回っている。ちょっと、誰か一人は起きててよね。皆を屯所に運ぶとか無理だから。



「…としても、やっぱり綺麗な姐さんの注ぐ酒は最高だな!」

『………悪かったですねー。屯所じゃこんな女が酒注いでて』

「いやっ!そういうんじゃねぇって!」

「京香も綺麗だぜ。だが、ここにいる姐ちゃん達みたいに華やかに着飾ったらもっと綺麗になるんじゃねぇか?」

「おっ、それいいじゃん!俺も見てみてぇ!」



なんて酔っ払いの戯言から私はあれよこれよと丸め込まれて芸子のように着飾るように。いやいや、これは千鶴ちゃんみたいな可愛い子がするから似合うのであって私みたいなおばさんがしても痛々しいだけなんですけど。刺さる目線が痛い。どうせ似合ってないですよー!笑えばいいじゃないですか!なんて自棄で言ってみたらぽつりと綺麗じゃん、と。声のした方を見れば平助くんが顔を真っ赤にしていた。

げんきんな私はそれから平助くんに付きっきりだ。あぁ、可愛い。あまり視線を合わせないようにしているのも、頬が赤くなっているのをお酒のせいにしているのも、すべて可愛い。お猪口が空になれば私がすかさず酒を注いでいたからかそれから半刻も経たない間に平助くんは眠りについてしまった。部屋を確保してもらうまでの間、私の膝の上で寝る平助くん。幼い顔をしているけれどこれでも新選組幹部で。普段は可愛いことの方が多いけれど、こうしてみるとしっかりと男の人だという実感がわいてくる。

京香、一晩部屋借りたから平助のこと頼む。なんて言って原田さんは永倉さんに肩を貸しながら屯所に戻ってしまった。え、頂いていいんですか。いいよね。眠ってるし、借りるだけだから。

クチュクチュと厭らしい音が鳴る。私は自身に指を入れながら平助くんのものを懸命に奉仕していた。舐め上げて、吸って、肉棒を刺激する。簡単に勃起したそれに若いな、なんて思いながら平助くんの熱塊を跨いで少しずつ膣内に挿れていく。



『んんっ…はっ、ぅん、ん………』



重力に従って少しずつ入ってくるそれ。良い処を掠りながら奥に奥に誘導していた。あと少しで全部、と思っていた折、急に腰を掴まれて思い切り下におろされる。身体の奥に平助くんを感じてしまってギュウギュウ締め付けた。



「ははっ、なに良いことしてんだよ」

『……んっ、ぁ、まっ…!』



こちらは達しているというのに遠慮なくがつがつ腰を打ち付けてくる平助くん。いつの間に起きてたの、とか達しているから待って、とか言いたいことがあるのに、全部喘ぎ声になってしまう。



「京香から仕掛けてきたことだし、好きにしていいってことだろ」



それに、いつもより綺麗だから興奮する。耳元でそう囁かれた浅ましい私はまたどろりと蜜を出す。それを舐め取った平助くんは雄の表情をしていた。



『あっ、あっ、ひっ…はっ、ぅん、あ、やっ』



遠慮なく腰を打ち付けられてはコツコツと子宮口に当たる。当たった状態でぐりぐりと弄られれば、もう、耐えられない。厭らしい水音が二人の耳を犯して。達したことによって悲鳴をあげそうになった私の口は彼によって塞がれていた。





平助くんと衣装に興奮した四日め



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