酔いどれてトロトロだった二日め



「京香、今夜、酒盛りするぞ」

『分かりました。食事後ですね?用意しておきます』



千鶴ちゃんと洗濯物をたたんでいると後ろから声をかけられた。後ろを振り返れば巡察帰りの原田さんが立っていて。巡察中に買ったであろうお酒を手いっぱいに持ち上げた。三馬鹿ほどではないけれど、それなりにお酒の好きな私は誘いに二つ返事で答える。そんな私を満足そうに見ながら、千鶴ちゃんの方に視線を向けて千鶴は大人になったらな、なんて色気たっぷりで言い放った。

いいなぁ、私もお酒飲めたら…。なんて小さな呟きが聞こえてきたのは原田さんがいなくなってから。千鶴ちゃんはその幼い感じがとても可愛いと思うのだけれど時折大人になりたい、子ども扱いは嫌だといったことを言う。どうせ歳を取れば自然と大人になるのだから気にすることはないと思うのだけれど。それに私から見れば、千鶴ちゃんの方が羨ましい。純粋で可愛くて素直な彼女は私とは似てもつかない。



「京香ちゃん、土方さんから女中の仕事禁止令が出てるんじゃなかった?」

『いいのいいの。これは女中の仕事じゃなくて千鶴ちゃんの個人的なお手伝いだから』

「ええ!?駄目だよ!いつも通りだったから何も気にならなかったけど…!」

『土方さんが通ったら千鶴ちゃんの邪魔にならない程度に話してるんですーって言うから大丈夫よ』



…まぁ、巡察の報告に行った原田さんが土方さんに余計なことを言って、土方さんに怒られることになるのだけれどそれは後の話。

夕食を終えて、うずうずしている三馬鹿の前にお酒を用意して。一通り盃にお酌をして自分の分も手酌で入れて乾杯したら宴の始まりだ。三馬鹿だけかと思えば、総司くんも今日は飲みたい気分だったらしい。京香ちゃん酌してよ、とずーっとちびちび飲みながら言うものだから総司くんの隣にいることとなる。平助くんから独り占めすんなよな!なんて抗議の声があがったけれどお構いなしだ。

そんなこんやで飲みに飲んだ私たちは片づけもしないまま広間に寝転がる。最初は寝ていたけれど、身体を撫でる風が冷たくて目を覚ました。視界には惨状。…うん、見なかったことにしよう。ふらふらと予め敷いておいた布団を求めて自室へ行く。途中、柱にぶつかりそうになりながらも、布団へ倒れこんだ。



『…あれ?』



誰か、いる?私のお腹あたりに周る太い腕。お尻に当たる物は紛れもなく勃った男の象徴。寝ているのに元気だな、なんて呑気なことを考えていたらお腹にあった腕が私の顔を掴んで無理やり向きを変えさせた。



『んんっ…んー!!』



いきなり重なりあった唇。躊躇いもなく舌を入れてくる辺り手慣れていることが分かる。……あ、この舌の動きは原田さんだ。今夜は月明かりがない為、誰か分からなかったけれど口吸いでやっと分かった。あれ、私間違えて原田さんの部屋に来ちゃった?



「考え事なんて余裕じゃねぇか…」



原田さんこそ今日は随分と早急ね、そう言おうとした言葉を発する前にまた口を塞がれて。胸を揉みしだく手はあっという間に私の大事な処に辿り着く。グチュと濡れているのを確認した彼は口角を上げて悦ぶ。



「京香、結構こういうの好きだろ。溢れてんぞ」

『ふふっ。始めからこんな風になっていた癖に』



手で彼のものを擦れば更に固くなるそれ。先走りで指が濡れて来た。竿を手で包み込むようにしながら液体を全体につけていく。好き勝手に手を動かしていると私の膣に入っている指が主張するかのように良い所に当たった。思い切り掴んでしまいそうになるのをどうにか耐えていればあっけなく達して。もう無理だ。降参。早く頂戴。元々低い自尊心はどこかに吹き飛んで。自ら上に乗って、彼のものを誘う。



『んっ……』



ゆっくりと腰を落としていけば重力に従って入ってくる肉棒。どうにか全てを埋めきった。そのままゆるゆると動いていればいきなり下からくる衝動。



『あ、あぁ、はっ、ひっやぁぁああ……』



子宮口を抉じ開けんばかりの勢いで入ってきた熱棒に簡単に達してしまって。絶頂にいるというのに止まらない律動。ちょっ、待って、きゅうけい!



「…っ、酒が入ってるからかいつもより熱いな。溶けちまいそうだ」

『ま、まって…あぁ!!んっ、ひっ、やらぁ、あっ、あああああ』



開いた口も閉じる暇なんてなくて。だらしなく涎を垂らして、快楽に溺れた瞳をして、悦びに満ちた表情で、腰を揺らす様はどれだけ無様か。

ひっきりなしに達していた私が一際大きく達した際に彼のものも震えたのを感じながら私は意識を飛ばした。





原田さんと酔いどれてトロトロだった二日め



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