「ジャンルカ・・・ちょっといい?」



珍しく総太がオレの部屋に来た。総太への想いに気が付いてから、オレはことある事に総太と一緒にいた。家では手を握ってみたり、一緒に寝たり、入浴したり。外では出来ない事を、オレ達しかいない空間で好きなだけやっている。ベッドに座る総太の隣に座り声を掛ければ、宙に浮いている瞳を優しく手で包み込んでいた。



「今頃になって・・・ごめんね」

「どうしたんだ、急に?」

「酷い事だって、わかってるよ・・・それでも俺は知りたい。ちゃんと愛せるようにっ」

「総太っ・・・!」



目の前に浮かんだ瞳と眼があったのと同時に意識を手放した。








初めて一緒に寝た日からジャンルカの心はただ”愛”だけを求めるようになっていた。初めのうちは女子に対してそう思っているのだろうと思っていたけれど、違った。日に日にエスカレートしていく行動と心の叫び。ジャンルカがイタリアに居た時、一体何があったのか、父さんに聞いてみたけれどわからないって言われた。本当は知っているんだろうけれど。本人が言わないのなら言うまで待っていればいいのに・・・・あまりにも自分勝手な行動に苦笑いを浮かべるしか出来ない。第三の眼を見つめたままピクリとも動かないジャンルカ。ジャンルカの奥底にある記憶を呼び起こして・・・・



(これが・・・ジャンルカの過去・・・・)















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