き
総太の部屋に行きクローゼットから服を探していたら、総太がオレの服を持って隣にいた。
オレが総太の着替えを探している間にとって来てくれたらしい。適当に服を取り総太に渡して、シャツを脱げば、勢い良く後を向いた総太。どうした?と声を掛けながらシャツを床に置いていたら、ゆっくりとオレを見てきた。
(む、無意識の行動って言えばいいのかな・・・・は、恥ずかしいとかその・・・)
「総太?」
「な、なんでもないっ」
「?」
そう言いながら総太は着ていたTシャツを捲り上げる。それと同時にピタリとオレの動作は停止した。白い肌・・・触り心地も良い・・・特別何もしてないよな?それなのにこんなに・・・
(凄く綺麗だ・・・・)
「〜〜〜っ!」
ふと気がつけば、オレは総太の腹を撫でていた。それはもういやらしい手付きで。いや、無意識なんだって・・・本当に。顔を真っ赤にしてオレを見ている総太につられて一緒に顔を赤くした。相手は男だというのに・・・。
「い、いや・・これは・・・無意識と言うか・・・」
「あ、う・・・うんっ」
「その・・・ごめん」
総太の腹から手を離し手に持っていたシャツに急いで着替える。お互い背中合わせになり服を着替えた。会話は全く無く。あの後、オレは風呂場へ行き、総太は昼ご飯の用意へと向かった。途中だった風呂場の掃除を終え、リビングに向かう。ソファに横になり先程の事を思い出す。全く持ってついてこない思考に軽く溜息を吐きつつ、総太の肌の感触を思い出してしまい、総太のご飯の用意が出来た、と言われるまでソファの上で悶えていた。
(何が一体どうなってんだよ・・・・)
無意識 END
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