宿題は学校で終わらせてしまっているしで特にする事も無い。リビングに行けばソファに座りぼーっとしている総太が居た。近寄っていけば気が付いたのか、オレの方に視線を向けてきた。隣に座れば不思議そうにしている。



「外、雨降ってるな」

「うん・・・」

「昨日、買い物しておいてよかったな」

「そうだね」

「暇だな・・・」

「あ、お風呂掃除してない・・・」


そう言ってお風呂場へと行こうとする総太の後を付いていった。






「じゃあ僕が浴室の方を掃除するから、脱衣所の方をお願い」

「わかった」



脱衣所と言うか洗面所と言うか・・・さっさと掃除を終わらせて浴室の掃除をしている総太を見る。イタリアに居た時、家事は殆どオレがやっていたからこういうのは慣れている。浴室へと足を踏み入れた。



「早いね」

「向こうにいた時もやっていたからな」

「そっか」



シャワーを手に洗剤を流している総太を見ていたら浴槽から出てこようとして身体を支えている手を滑らせた総太。すかさず総太を抱きとめればオレ達はびっしょりと濡れた。よくありそうな展開だ・・・と思いながらシャワーを止める。しがみ付いたまま離れない総太の背を撫でながら大丈夫か?と声を掛ければゆっくりと頷いた・・・



「ちゃんと掴まってろよ」

「え?わっ・・・ま、待って、おろしてっ!?」

「暴れるな・・・ただでさえここ足場が悪いんだから」



俗に言う”お姫様だっこ”をしてお風呂場を後にした。大人しくオレに抱きかかえられている総太に笑みを零し、部屋へと向かった。



(相変わらず軽いな・・・)











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