めま



母さんに車で待っているように言われ大人しく待つこと5分。母さんと日本人の男の子がこちらへと向かって歩いてきていた。FFIで出会ったエンドウ達とはまた違った雰囲気の子。なんだか初めて会うタイプの人だ、なんて思っていればその子は何処か躊躇いながら車に乗り込んできた。隣に居る男の子はオレを見て名乗る。


「十六夜総太です・・・よろしくお願いします」

「オレはマルコ。よろしくな、総太」


ふわりと笑みを浮かべて総太の手を握れば、驚いたのか肩をビクつかせる。それから躊躇いがちに手を握り返してきた。握手をあまりしないのかな?なんて思いながらオレ達は家に向かった。







「じゃあマルコ、総太と仲良くするのよ」



そういい母さんは部屋を出て行った。
家に開いてる部屋あるよな?あそこちょっと片付ければいいんじゃないのか?そ、それに総太にだってプライベートな事とかあるはずだろう?見られたくないこととかそういうの。どうしてオレの部屋を兼用するんだよ!総太に視線を送ればテキパキと荷物を片付け始めている。このためだったのか・・・なんだか色々とオレの部屋にあるいらなそうなものを捨てていたのは・・・この為だったのか!総太は嫌じゃないのだろうか?本当にオレと同じ部屋でいいんだろうか?オレはまぁ・・・別にいいけど。ふと、総太に視線を送れば総太の姿が見つからない。先程までオレの直ぐ近くに居たのに?不思議に思い辺りを見回せばクローゼットに服をしまっている。動く気配なんて全く感じなかった。もしかしたら考え事に集中していたのかもしれない。なんだか妙に変に感じる違和感を無理矢理、気のせいだと思い込みオレは総太の傍に歩み寄った。








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