恐れ


日本に来て3ヶ月が経った。
少しずつだが日本での生活にも慣れてきた。総太とは仲良く慣れているのか、慣れていないのか良く分からないままなのだけれども。とりあえずサッカー部に入部すれば、イナズマジャパンのメンバーが数人居てすんなりと受け入れてくれた。何人かはなんだか微妙な感じだったけれども。総太は理事長の娘(最近知った)子と共にマネージャー業をしていた。と言ってもサッカー部に正式に入部しているわけではないらしい。入部すればいいのに、と思いながら部活に励む。ふとベンチに座っている総太を見れば何処かに向かおうとしていた。なんとなく気になり近くに居たカゼマルに少し抜ける事をいい総太の後を追っていった。


(確かこの辺・・・・何処だ?)



総太の名前を呼び、辺りを見回しながらうろうろすれば何処か表情を強張らせた何部かは分からない男女数名がオレの横を通り過ぎて行く。不思議に思いながらその人達がきた方へ進んで行けば総太が座り込んでいた。どうしたのか気になりながら歩み寄っていく。それにしてもさっきの奴らは一体?そっと総太の肩に手を置き名前を呼びながら顔を覗きこみ、オレは総太を横抱きし、その場を走り出していた。大して身長も変わらないのに軽すぎる総太に余計に焦った。顔色が酷く悪く、目は焦点が合っていないように感じる。急いで保健室に連れて行けば、保健医とその場にいた生徒達が驚いたようにオレ達を見ている。そして総太を見た瞬間、慌てて保健室から出て行く生徒とその場から動かずただオレ達を凝視している生徒。一体なんなんだ、そう思いながら保健医を見れば困惑した表情を浮かべている。


「じゃ、ジャンルカ君・・・も、もう放課後なんだし家で休ませてあげた方がいいとおもうわ」


総太を抱えなおし部室へと向かった-----------











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