一旦家に帰り荷物を置き、再び出掛ける準備をする総太に声を掛けた。顔色が悪い気がする。大丈夫だと言い張る総太を無理矢理リビングに連れて行き、ソファに座らせる。両手で首をそっと包み込んだり、額に手を置いたりしてみたが熱は無いようだ。


「少し休んでから行くか、明日行くかのどちらかにしよう」

「・・・・・大丈夫だから」

「青白い顔した奴が言っても説得力なんて無い」



とりあえず寝かせた方が楽かもしれないと思い自室に連れて行こうとすれば、ソファに横になり丸まってしまった。苦笑いしつつ上着を掛けてやりキッチンへと向かった。


「ほら」

「ありがとう・・・」


ホットミルクを作り持って行けば素直に受け取りゆっくりと飲み始める。隣に座りホットミルクを飲んでいる総太を見れば、本人は気付いているのか、気付いていないのか、黙々とホットミルクを飲んでいた。兄弟なんていなかったし、小さい子にはあまり好かれなかったから弟とかどんな感じなのか、さっぱりわからないけれどまぁどうにかなるだろうと思いマグカップに口をつけた。





あの後、顔色が良くなった総太はさっさと出掛ける準備をして、オレ達は買い物へと出掛けた。必要最小限の物しか持ってきていなかったオレの日用品などを買いさっさと帰ってきた。道行くお姉さんや女の子達と目があったりすれば、優しく微笑んで見せたり軽く手を振ったりしながら。総太はそんな事をしているオレを気にも留めず家路へと向かって歩く。途中、喫茶店を見つけそこに寄ろう?と誘ってみたがただ首を横に振るだけでどんどん歩いていってしまう。もしかしたらまた具合が悪くなったのかもしれない、と思いながら家に帰ってきた。









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