はじ



授業が終わりさっさと帰る準備をしていたらジャンルカとフィディオがオレのところに来た。サッカーしよう?のお誘いまたは、ナンパでもしにいかないか?のお誘いだろう。多分後者の方だと思うけど。何?と言う前にジャンルカが後者を言う。あぁ、やっぱりなんて思いながらオレは鞄を肩に掛けながら二人に断りを入れる。今日は日本から家にホームステイしに来る子が来る日だから早く帰ってくるように言われている。それを二人に話せば二人は口を揃えて「女の子?」なんて聞いてくるから苦笑いで返事をしておいた。実はオレ自身どんな子が来るのかなんてわからない。母さんはただ同じ年の子が来るとしか教えてくれなかったのだ。もうそろそろ母さんが迎えに来る頃だろうと思い二人に先に帰る事を告げ教室を後にした。








「全く、一体何してたの?」

「ちょっとジャンルカとフィディオに捕まっちゃってさ」

「ほら、早く乗って。もしかしたらもう駅についているかもしれないでしょう?」



学校前で待っていた母さんに謝りながら車に乗り込む。一体どんな子なんだろう。凄く気になる。ふと母さんを見ればなんだか楽しそうに笑っていた。


「そういえばどんな子がうちに来るんだ?」

「マルコと同じ年の男の子よ。私の知り合いの人にちょっと頼まれたのよ」

「何を?」

「それは内緒よ。マルコ、苛めちゃ駄目よ?」

「そんなことするわけないだろ」



そう言ってポケットでなり始めた携帯を取り出す。アンジェロからメールだ。さっと目を通してしまおうとメールを開いてみればマルコ達のクラスに日本人の転校生が来るんだって!と何処から仕入れたんだその噂という内容のメールだった。返信は後で時間がある時にでもしようと思い携帯を鞄の中に仕舞い込んでいればもう駅につく頃だった。








- 2 -

「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -