する



お昼休み、お昼ご飯を食べようとしたらマルコが前の人の席に座り机の上にお弁当箱を置いた。結構な大きさのお弁当箱を凝視していたらマルコはお弁当の蓋を開けた。


「パ・・・パスタ?」

「今日は腕によりをかけて作った特製パスタだ!」


お弁当にぎっしりと入っているパスタ。マルコはニコニコと笑みを浮かべながらフォークに麺をまき付けている。お弁当にパスタって・・・と思いながら見ていたらマルコにフォークを差し出された。


「はい、総太あーん」

「え・・・あ、あー・・・ん」

(総太可愛いっ!ほんっとうに可愛いっ!)


すっと口からフォークを抜かれもぐもぐと口を動かしていたらなんだかマルコが顔を赤くしながらわたわたとしている。どうしたんだろう?と思いながら近くに居たジャンルカを見れば肩をすくめられてしまった。未だにわたわたとしているマルコからフォークを取り同じように麺を巻きつけて差し出した。


「はい、マルコ」

「食べさせてくれるのか!?もうオレ幸せすぎるっ」

「?」


嬉しそうにパスタを食べているマルコにやんわりと微笑めば、顔が一気に赤くなってしまったマルコ。どうしたんだろう?と首を傾げていればジャンルカに肩を叩かれた。



「あまりマルコを刺激するようなことするなよ、そのうちアイツ倒れるぞ」

「どういうこと?」

(無自覚なのか・・・・無自覚なのか・・・・)



苦笑いしながら僕の頭を一撫でしてジャンルカはフィディオ達の方へ行ってしまった。前を見ればさっきまでなんだか嬉しそうにしていた筈なのに、今は不機嫌なオーラを纏ったマルコと目が合った。首を傾げれば肩を掴まれ顔の距離が一気に近くなる。顔に熱が集中するのを感じ俺は顔を反らそうとすれば唇が触れるか触れないかの至近距離にあり身動きが取れなくなってしまった。


(ち、近いっ、近すぎるっ)



どうしようか困っていたらゆっくりとマルコは離れていった。未だに治まりそうにない鼓動を落ち着かせるために深呼吸をしていたら機嫌が治ったのかマルコに頭を撫でられた。








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